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英国レシピの"Caster sugar"ってなんなの?

イギリスのお菓子レシピに "Self-Raising Flour(セルフライジングフラワー)" がしょっちゅう出てくるのは以前取り上げた通りですが、同じくらい出てくる単語があります。

それが、表題の "Caster sugar(キャスターシュガー)" !
カスターシュガーともいいますね。

この砂糖がどうにも厄介で、Google翻訳で意味を引くと『上白糖』って出てくるんですよね……。

じゃあホントに上白糖なの?と思ってレシピを見てみたり、イギリスのお菓子づくり動画をチェックしてみると……なーんか、どうも違う見た目なんですよ。
上白糖よりもっとサラサラしてるというか、粒が細かいというか……。


結局、キャスターシュガーってなんなんだ……!?


……ということで、今回は謎の糖類・キャスターシュガーの正体について調べたり考察したり比較したりしてみました。


キャスターシュガー=上白糖?

まずは天下のWikipediaに頼るとしましょう。
「上白糖」のWikiを見ると、初っ端から以下のような記述があります。

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上白糖(じょうはくとう、英: caster sugar)とは、ショ糖を主成分とし、水分と転化糖(ブドウ糖と果糖の混合物)をそれぞれ1%程度含んだ結晶状の白い甘味料である。
――引用:Wikipedia:上白糖

はい、出ましたCaster sugar。
Wikiが言ってるんだし、これはCaster sugar=上白糖ってことで間違いなさそうですね。Wiki様の言うことは絶対。


……なんて鵜呑みにはしたくないわけです。


キャスターシュガー=グラニュー糖?

試しにCaster sugarをGoogle翻訳にかけてみると、以下のような結果が得られました。

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Caster sugar : グラニュー糖

なんかいきなりグラニュー糖だって出てきたんですがこれは。
上白糖どこいった。

そうですよね、やっぱりお菓子づくりにはグラニュー糖が定番ですもんね!
じゃあ今後はCaster sugar=グラニュー糖ってことで決まり……。


……というわけにもいかないんですよねえ。


グラニュー糖は他にある

キャスターシュガーは、つまりグラニュー糖!
……と言い切れない理由があります。

なぜなら、英国にはCaster sugerの他に"Granulated sugar"があるんです。


天下のWikipedia様にも以下の記述があるわけで……。

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グラニュー糖(グラニューとう、英語: granulated sugar)は、細かい粒状に結晶させた精製糖の一種である。
引用:グラニュー糖のWikipedia

こっちは見るからに日本のグラニュー糖と見た目も同じで、
なんだったらパッと見で
「ああ、これは紛うことなきグラニュー糖ですね」
って感じなんですよね……。

わざわざ別の言葉が用意されているということは、それはやっぱりそれぞれが別物である証拠だと思うわけです。


そろそろ正体をハッキリさせたい

キャスターシュガーは結局何者なのか……。
調べれば調べるほど深まる謎に、私の頭は混乱を極めるばかり……。

果たして、キャスターシュガーは上白糖なのか、グラニュー糖なのか?
あるいは全く関係のない、非実在糖類なのか?

そろそろ正体をハッキリさせたいので、この辺の違い、海外在住の方からお知恵を拝借しようと思います。


シドニー在住の方のお料理サイトに、ちょうど以下のような記述がありました。

what is caster sugar?
Caster sugar is a refined white sugar that is commonly used for baking in Australia and also the UK. It looks like this >
引用:https://www.sweetestmenu.com/what-is-caster-sugar/

おわかりいただけましたでしょうか……。

この画像、この粒の細かさ……。
コレ、ぜーったい上白糖じゃないですよね……。

※参考画像:上白糖

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そうそう、上白糖ってこれくらい粒が荒いんですよね。
それで、水分を吸いやすくてすーぐ塊になるテクスチャで……。
ということは、Caster sugar=上白糖の線はここで消え去りそうです。


なら、やっぱりグラニュー糖ってこと??

そんな疑問にも答えてくれる記述がありました。

can i use granulated sugar instead of caster sugar?
Yes. While caster sugar and granulated sugar are not exactly the same, they can be swapped 1:1 in baking recipes. Caster sugar is slightly finer and dissolves more easily, but in my experience, this doesn’t affect most baking recipes if swapped with granulated sugar.
引用:https://www.sweetestmenu.com/what-is-caster-sugar/

来た! とうとう答えが!!

要約すると、

キャスターシュガーとグラニュー糖はまったく一緒ってわけじゃないけど、まあ代用してもそう問題はないよ。
キャスターシュガーのほうがより粒が細かくて、もっと溶けやすいけど、私の経験上は代用しても問題ありませんでしたよ~。

ってことですね!
ありがとう、Jessica!!
関係ないけど、あなたのブラウニーレシピの多彩さが凄かったわ! いつかどれか作ってみるね!!!

特に、ココナッツオイル・ブラウニーとオリーブオイル・ブラウニーの2種類を作り分けて食べ比べしてみたいわ!!!


結論:キャスターシュガーは微粒子グラニュー糖のこと


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ということで、キャスターシュガーはグラニュー糖のもっと細かいバージョン……つまり微粒子グラニュー糖のことでした。

微粒子グラニュー糖なら、富澤商店さんやCottaさんのような製菓材料店でも普通に手に入るので、このあたりで買ってこられそうです。
よかった……。

まあでもJessicaも「グラニュー糖でOK」って言ってたし、家にグラニュー糖しかなかったときは遠慮なく代用させてもらおうと思いました。
ありがとうJessica。

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