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冴えない一日の、ちょっとした幸せ。12月18日の日記

13時半にベッドを出る。相変わらず気分は悪い。今は16時半になると暗くなってしまうのに、こんな時間に起きてしまった。用意して出かける。おしゃれカフェへ。ハンバーガーはおいしいけど食べづらいので、リゾットを頼んだ。おいしかった。ゆっくり本を読む。図書館で借りた、小林エリコ『わたしはなにも悪くない』。まだ読み始めだけど興味深い。貧困や鬱病などで何度も自殺未遂を繰り返し、精神病院に入院したり生活保護を受けたりと絶望的な状況を生き延びてきた著者の話。柳美里のインタビューで、「自分が悲しいときは自分の悲しさだけに集中してしまうと悲しみに溺れてしまう。他者の悲しみに触れることで、自分の悲しみが慰められることがある」というような記事を読んだところだったので、自分より悲しい状況にあった人の本を読んでみようと思ったのだ。ゆっくり読み進めようと思う。

コンビニで買い物して帰る。今日は『恋する母たち』の最終回なので、それを観ながら食べるつまみとミニワインを買う。ドラマしか楽しみがないって、我ながらつまらない人生だ。

ポストに知らない人からスマートレターが入っていた。「何?」と思って開けると、結構前に注文していた坂口恭平の『お金の学校』が!これ、10月にnoteで無料公開していたテキストを、坂口さんが自分の印刷レーベルを立ち上げて出版したのだ。限定5000部で、すぐに完売した。たった二カ月で執筆から出版、発送まで終わるって・・・すごいな。しかもこの本、市販の本にはないデザインで、すごくおしゃれ。黒一色のデザインなんて、バーコードを入れないといけない市販の本ではまずできない。細部までこだわって丁寧に作られた本。持ってるだけでうれしくなるような。やっぱりネットなんかで読むのと全然違う。こうして「本」という形にするのって、とても大事だ。ああ、私もいつか自分の本、出したいな・・・。小説を書きたいとずっと思ってたけど、なんかやっぱり自分は小説を書く才能はないやと思い始めてきた。でもなにか書きたいんだよね・・・。うーん。。。

お風呂に入り、『恋する母たち』を観る。3人のヒロインはそれぞれ違う形だけどハッピーに。まりは夫がなかなか離婚に応じてくれず、子供たちを連れて家を出て北海道の実家に帰ろうとする。空港でなんと丸太郎が待っていて、まだ離婚が成立してないから、と渋るまりを説得し、まりと子供たちを自分の家に連れていく。このときの丸太郎がかっこよかった。「籍より暮らしだよ。自分たちはこれ以上離れていちゃいけない」これにまりもぐっときてしまう。決めるときはびしっと決める。丸太郎は最高に男気があって素敵だ。その後、長男の説得もあって夫がなんとか離婚に応じてくれ、まりは晴れて丸太郎と再婚して幸せに暮らす。まりののびやかな笑顔が印象的。まりが幸せを掴むことができたのは、賢かったからだ。彼女はモラハラ夫の仕打ちにじっと耐え、夫の浮気がわかっても感情的にならず、冷静に振る舞った。夫と離婚し丸太郎と一緒になる覚悟を決めた彼女は、離婚が成立するまでは丸太郎と会おうとしなかった。丸太郎との不倫関係がばれたら、離婚できなくなるからだ。その判断は正しかった。夫は探偵事務所にまりと丸太郎の関係の調査を依頼していたのだ。けど二人は全然会ってなかったので、なにも出てこなかった。まりだって、丸太郎に会いたくてたまらなかっただろう。でもそれをぐっとこらえた。まりは冷静に先を見ていた。まりは世間知らずなところもあるけど、ちゃんと自分の考えや価値観を持っており、それに従って行動している。夫はまりが自分の考えを持っているということすらわからなかった。まりに捨てられて当然の夫だ。一方、斉木と結婚した杏は、斉木の気難しい性格に悩まされることになる。杏は真面目で一生懸命で、なにも悪くないのに、斉木に鬱陶しがられる。うーん、斉木のような人って、ただ付き合うぶんにはいいけど、一緒に暮らしたりするのはしんどそう。なんかあまり一緒にあれこれ楽しめないというか、気を遣ってしまうというか・・・。二人はお互い大好きなのに、なぜかしっくりいかない。性格が合わないということなのか・・・。ただ付き合ってる間はうまくいってたのに、結婚したらうまくいかなくなった、というカップルって結構いるけど、こういう感じなのかな。お互い好きなのにうまくいかないって、どうしようもない部分もあるけど、切ない。結局二人は、せっかく結婚したのに別れることに。えー、すぐ別れるとかじゃなくもっと話し合ったり妥協し合ったりしなよ!と思ったけど、二人が選んだのは男女の関係ではなくビジネスパートナーとして一緒にやっていく関係だった。まあ、それはそれで、二人がいいならありか。どんな形であれ、好きな相手の人生に関われるのは、幸せなことだよね、きっと。そして優子さんはとうとう役員にまで上り詰める。赤坂ともよりを戻し、こちらもハッピーエンド。優子さんの元夫のシゲオさんは、売れない小説家だったけど、ゲイの息子をモデルにした小説を書き、それがベストセラーに。映画化の話もくる。売れない小説家が報われるという展開は、個人的にはうれしかった。あと個人的に、このシゲオさんってすごく好き。私だったらこういう人と結婚したい。

なんか最近、出かけてもないし、なにも生産的なことをしてないので、日記に書くネタがあまりなく、ドラマの話ばかりになってしまってすみません。まあ、今日は冴えないながらも、本を読んだり面白いドラマを観たり、おいしいものを食べたり、素敵な本が届いたりと、ちょっとした幸せは見つけようと思えばいくつかあったな、という一日でした。

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