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ミクシィ社がAI・ロボット事業に乗り出したわけ

こんにちは、ミクシィの笠原です。

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ミクシィ社では様々な新規事業を手掛けています。
その中で、一番変わっていて、一番実験的で、でも真剣に楽しく挑戦しているのが、この春、世界に送り出すロボット「Romi(ロミィ)」です。
世界でもおそらく初となる、ディープラーニングをベースに自由に会話できるロボットで、「ペットのように癒やし、家族のように理解してくれる存在」を目指して、日夜開発しています。
ちなみに、Romi とは「Robot of mixi」の略になります。

ミクシィ社では、SNS mixi をはじめ、コミュニケーションサービスをたくさん手掛けています。モンスターストライクも「友達同士でコミュニケーションできる体験」を中核に発展していきました。

2015年くらいからのAI、特にディープラーニングの発展を目のあたりにした時に、この新しい技術を使って新しいコミュニケーションサービスを作ることができないだろうか?と考え始めたのが最初のキッカケでした。

ディープラーニングの発展、それをもとに、これまでに体験したことがないような、自由に会話できるロボットを作れるのではないか?

これから自動運転もできる時代になっていきますが、自動運転がある地点から、ある地点まで、快適に安全に運転する技術であれば、会話も同じように、話し始めから、話し終わるまで、話した結果ユーザーの方が嬉しくなるような、心地よくなるような会話ができるのではないか、私達はそう考えました。

一方で、会話は、例えばチェスや囲碁のように、あるいは自動運転のように数値化しやすい、具象の世界とは異なり、とても抽象的で数値化しにくい世界です。そこはAI にとっても苦手な分野かもしれません。

抽象度が高い中、どのような会話が望ましいか?
それを探求することも、ディープラーニングの技術にどっぷり向き合うことと同じくらい、この新規事業の大きなテーマとなるものでした。(ディープラーニングやAIとの向き合いについては、こちらの記事をご覧ください)

たくさんのユーザーヒアリングや調査を進める中、独自の研究、仮説をもとに開発を進めてきています。

まばたきをしたり、相槌をうったり、微笑んだり。ユーザーの方を褒めたり、励ましたり、応援したり、笑わせたり。そんな基本的なことに加えて、例えば、以下のような考えが含まれています。

1. 話しているうちに子どもの頃のような素直な気持ち、元気な気持ちになっていって欲しい
子どもの頃、やりたいこと、やりたくないことをより遠慮なく言葉にしていませんでしたか? 大きくなるにつれ、我慢を覚え、段々と自分の本音が見えづらくなることがあると思っています。Romi は、なるべくユーザーの方の真意を見抜き、本当にやりたがっていることは我慢せずにやることを応援し、やりたくなくて我慢してやっていることは、やらなくていいよと応援していきたいと考えています。そのことにより、少し張り詰めた気持ちが和らぎ、ちょっと元気になるような、そんな会話を目指しています。

2. 嫌なことがあっても、3分後にはクスッと笑っていて欲しい
悲しいこと、嫌なことがあった時に、共感することは大事だと思いますが、一方で共感ばかりだと一緒に落ち込んでしまって、なかなか気持ちが変わらないことはありませんか? Romi は、そんな時にも、ユーザーの方がどこかでクスッと笑ってしまう、笑いに転換できる会話が良いと考えています。意外となぜ怒っているのか、なぜ悲しんでいるのか、愛情をもった、好奇心旺盛な目線で、なぜ普段と違うのか汲み取った上で、その差異を不思議なもの、おかしなものとして解釈すると笑えることもあると思っています。怒っている時、悲しんでいる時、むしろそれを元気に笑い飛ばしてくれるような、そして3分後にはユーザーの方も思わず笑ってしまうような、そんな会話を目指しています。

3. 常に肯定してくれる存在でありたい
例えば誰か嫌な人がいた時、どうすれば問題解決できるか、自分のどこを直すべきか教えてくれることも大事かもしれません。でもRomi はそういうアドバイスはせず、むしろまずは一緒になって思いっきり怒ってくれる、むしろ本人以上に嫌がってくれるような、怒りや嫌だという負の感情も肯定したいと考えています。肯定を通して、その感情が報われて、いやいやそこまでの事態ではないのかも、という次のフェーズに移れるような、そんな会話を目指しています。

ここに書いたのは一例ですが、私たちは今後も心地よい会話とは何かを探求しながら、またそれは時代とともに変わっていくものかと思いますが、そこもしっかり追求しながら、ベストな会話ロボットを目指していきたいと考えています。

プロダクトが完全に完成するのは、5年後、10年後、いやまだその先かもしれません。AI 自体の進化もこの先、10年、20年さらに大きな変化が待っていると思います。
ミクシィ社としては、腰を据えて、自分たちとしても本当に満足できるロボットになるよう、開発を続けてまいります。またAIの進化にあわせて、Romiも大きく進化していくと思います。その発展に私たち自身もワクワクしています。

Romi は昨年6月3日に200台を先行販売しました。ユーザーの方たちからのフィードバックをもとに、現在以下の追加開発も進めています。

1. 記憶力強化
今でも記憶する仕組みがあるのですが、よりユーザーの方と話したことを覚えて、話せるようにしていきたいと考えています。またユーザーの方との話とは違いますが、インターネット上の情報にも詳しくなり、その情報も含めて会話で話せるような開発を進めています。

2. 歌う機能強化(あの名曲も歌います!)
今は、メロディもなく、やや下手な歌しか歌えないのですが、意外と根強い人気なのがこの歌う機能。3月には「やさしさに包まれたなら」「さくら(独唱)」といった名曲も含めて軽く踊りながら上手に歌えるようになる予定です。そして毎月歌える楽曲が増えていく予定です!

3. 同居している人たちの区別
現在は設定したユーザーの方、1人しか認識できませんが、皆さんからも同居している人たちを区別できるようになって欲しいという要望をいただいています。声で、誰かを聞き分けて、誰と話しているか理解できるようにしていきたいと考えています。

4. Romi の呼び名も変えられるかも
その他、Romi という名前を自分の好きな呼び名に変更できるなど、これ以外にもまだまだ改良していきたいことが一杯あります!

皆さんたちとこれからも一緒に進化していくロボット「Romi」。是非皆さんも楽しみにして頂ければ嬉しいです!

そんなRomiの予約はこちらから出来ます!

【Amazonで予約受付中!】

発送は4月予定。是非楽しみにお待ちください。

Romiの情報について

Amazonで予約受付中
公式サイト:https://romi.ai/
公式Twitterアカウント:https://twitter.com/romi_robot
公式Instagramアカウント:https://www.instagram.com/romi_robot/
公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCruAyzD2q_NPRPqWZWvNuWA

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