パリvsマドリー エンバペは別格 やはり主役はこの男

チャンピオンズリーグ決勝トーナメント一回戦
1stレグ パリサンジェルマンvsレアルマドリード

ベンゼマ,スタメンでの復帰,怪我明けのためネイマールは途中出場

パリのハイプレスとマドリーのビルドアップ

パリは,マドリーがクルトワまで下げた場合とゴールキックから始まる場合,同数マンマークではめに行き,ハイプレスを仕掛けた。このハイプレスをマドリーは,試合を通して上手くプレス回避してチャンスを作るという場面を作れなかった。唯一,可能性があったのは,ヴィニシウスにボールを預けて、そこからのドリブル突破である。ベンゼマのボールキープからの押し上げからチャンスになりかけたシーンはあったが,ヴィニシウスのボールキープ,ドリブル突破が唯一の脅威になっていた。パリは,エンバペ,ディマリアが外切りでスプリントでのプレッシングを行う場面も多く見られた。パリのハイプレスは,特にモドリッチ,クロースを捕まえることを意識しこの二人を自由にはさせなかった。このような中でマドリーは,ロングボールで逃げる形が多くなってしまった。一度だけ,カルバハルが中にポジションを取り,プレスを回避した場面が見られた。他にもベンゼマが捕まらないように降りてきてビルドアップに関わる場面も見られた。しかし,チャンスに繋がるようなプレス回避,安定したプレス回避は無かった。モドリッチ,クロースが消された中での工夫が必要とされた。パリは,モドリッチにヴェラッティ,クロースにダニーロペレイラ,途中からハキミがマーク,特に序盤はクロースはボールに触らなかった。パリのハイプレスは狙い通り,相手を押し込むことに成功した。

背中でパスコースを消しながらキーパーまでプレスをかける 。ディマリアがキーパーまでプレスをかけると、エンバペは、センターバックとサイドバック両方にプレスをかけれる位置取りをする。ディマリアも同じである。


パリのビルドアップ,攻撃とマドリーの守備

パリは,ダニーロペレイラが降りて,3バックを形成し,ハキミを前に出す。左のヌーノメンデスも高い位置をとることが多かった。ハキミとヌーノメンデスで幅をとる。このような形の中で、メッシは、相手の脇まで降りて、フリーになり、ボールを引き出す。中央でフリーになってボールを受ける場面は、多かった。エンバペは、中に入ったり、サイドから仕掛け、ドリブル突破によってチャンスを演出した。常に脅威となり続けた。ディマリアは、中に入って来てメッシと絡みながらチャンスを作り出す。ヴェラッティは、広範囲に動いて、ボールに絡んだ。縦パスを引き出す、縦につけるパスを供給、安定したプレーぶりだった。中盤にメッシが降りてくることによって数的優位を作り、攻撃し続け、即時奪還、4局面を上手く回した。マドリーは,自陣に4-1-4-1で待ち構え、特に前半はハイプレスを行うことはなかった。後半序盤は、前に出る形は見せたが、押し込まれる構図が基本であった。マドリーは、押し込まれる中で、クルトワ、ミリトン、アラバ、カゼミーロの最終局面での対応によってなんとか耐えた。

パリの攻撃時の基本配置

エンバペ劇場
エンバペは、やはり違いを出す。攻撃局面において、最も脅威があっただろう。スピードを生かした裏抜け、ドリブル突破は最大の武器であり、この試合でもチャンスを生み出した。PKもエンバペの個人技,アディショナルタイムでの得点は圧巻だった。マドリーへの移籍が決定的と言われる中,2ndレグではマドリー相手にどのようなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

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