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校正記号を読みたい

書籍のDTPをしている中で、あとちょっとどうにかならんか…と思うことがあります。メリットと引き換えなので仕方ないのかもしれない。でもせっかく便利な道具があるのにもったいない。

紙面の校正は100% PDFで行なっています。InDesignから書き出したPDFを編集に送り、修正があればコメント機能で赤入れして戻してもらう。文章中の文字修正などは「打ち消し線」した上で差し替えテキストを入れてもらえるのでとてもラク。
ほとんどの場合は問題なく進むのですが、時に大移動を伴う厄介な修正があります。広範囲の文章差し替えで全体量が変わる、画像を削除&新規に挿入、このブロックは次のページに移動、などなど。こうなるとコメント量がカオス。

完成がイメージできないもやもや

レイアウト変更を伴うような大幅修正は必然的に指示が説明ベースになります。どうしたらいいのかまず読んで理解しないといけないので、修正1つにつき1工程増えます。コメントパネルが離れているのも見づらさに拍車をかける。とりあえず地道に潰していくのですが、全体像が見えないまま進めると必ず破綻がでてきます。うまいことおさめるのが腕の見せどころ、と余計なサービス精神が働き出すと行く先は地獄。あれもこれも細かいところが気になって一生終わらず、やっぱり最初に整理しないとダメだ…と真顔になります。
さらに問題なのが、言葉を相手の意図と違う意味で捉えてしまうこと。「揃える」という指示があって、ああこの2つを上に揃えるんだなと思ったら実は中央揃えだったとか。お互いに脳みそのモードが違うのでこういう勘違いが起こります。

校正記号最強説

快適な校正ライフを過ごすにはやっぱ校正記号でしょ!と思うわけです。簡単な入れ替えの指示にしても、PDFの場合矩形ツールを選択→該当箇所を囲む→入れ替えと打つまでにいっぱい触らないといけないので重労働です。校正記号なら線1本で済むし、勘違いも起こらない。せっかく校正記号という先人の知恵があるのに廃れつつあるのがもったいないです。
今感じているストレスは手書き赤字を扱っていた頃はなかったので、便利な道具なんだなぁと実感しました。誰が見ても絶対にそうであることを表現できる校正記号はすごい。

校正に特化したアプリください

PDF編集アプリは数あれど手書きで赤入れしやすいものが見つからない。どのアプリでもできるじゃろと試してみてもイマイチ。ペラものならGoodNotesに貼り付けるなりできるのですが、数十ページあると厳しい。普通のコメント機能に加えてシンプルに赤と青のペンがあるだけでいいのに。欲を言えばドキュメントサイズをひと回り広げて、グレスケ化もできるといいかな。何を言ってるのかというと「ゲラに赤入れをしてスキャンしてPDF化+差し替えテキストの添付」を画面上で完結したいのです。さらには導入が簡単で、編集者全員にコレ使ってくれとばらまけるものだと最高。
というかAcrobatがそのあたりに力をいれてくれてもいいと思うんですが…作成者に問い合わせなくても自分で編集できるょ☆と言ってるくらいなので、方向性の違いで解散です。

アプリ作成のハードルが低くなっているとはいえ、自分にはまだ厳しいので誰か作ってくれないかなーと思いながら過ごすのでした。


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