藤井聡太に勝つ方法
史上最年少で五冠を達成した藤井聡太、あまりの強さの前にマスコミは彼の昼食やおやつを細かく取材する。
理屈でわかりやすく強さを説明することができないからだ。
規格外の実力を持つ彼に多くの棋士が挑み続ける。
私もアマチュアながら将棋をさす。私だって、勝てるものなら勝ちたい。
そこで、藤井聡太に(将棋のルール内で)勝つ方法を考えていきたい。将棋以外で勝っていいなら英語力とか暴力の世界に引きずりこめば勝てそうですからね。
でも、藤井聡太って喧嘩も強そう。
4六アッパーとか言いながら顎を割ってきそうな気配がある。王手飛車どりって言いながら目潰しと金的を同時にやってきそう。嘘です。やっぱり勝てませんこちらでも。
英語力ならいけるのか?パードゥン?
では、将棋で勝つ方法を考えていこう。それゆけ。
①袖に飛車を仕込んでおく
将棋で王様の次に強い駒は飛車という駒になる。
これは上下左右どこまで進んでいける駒なので、攻めにも防御にも万能な強い駒である。
当然、この飛車の動き方は大事になってくる。如何に飛車を使うかをとって、棋士の個性とすることもある。
序盤に相手の飛車を取ることができれば勝負の形勢はだいぶ有利になる。藤井五冠相手には早いうちに有利な状況を得ておきたい。しかし、藤井五冠が簡単に飛車を渡してくれるとも思えない。
そこで、自宅から飛車をいくつか会場へ持ってきて、これを袖にしこんでおくのだ。長時間の対局になると棋士が離席する場面もある。
この離席中に持ってきておいた飛車を盤面に追加する。
形勢は一気に変わるはずだ。三枚くらいプラスすれば有利になること間違いない。
②盤をスライドさせる
将棋では駒の移動先に駒を置いた時点でその手は確定となる。駒を置いた後での手の修正は「待った」と言われる反則行為となり、その時点で反則負けとなる。
なので、藤井五冠の手番の際に、スッ!と盤をずらしてやろう。
すると、本来駒が動くことができない場所に駒を指してしまします。反則だ。
そして、これを元に戻すのも「待った」になるため、反則となる。
二重の反則トラップ、スライド戦法である。
③強引に連れ出す
駒音が甲高く響く、目の裏側を電気が走り、目を覚ます。暗い部屋に盤と研究用のノートが重なっていた。
外では雪が降っているという藤井がそれを聞いたのも数日前だったので、今の状態は定かでなかった。
しかし、骨身にまで染み入るような凍えは、見えない雪を感じさせた。
駒台から歩を持ち上げる。有力な打ち筋といった桂頭の歩だ。駒が着地する寸前に手を止める。
わかっていた、この歩打ちによって一手間に合わず、終盤に競り負けてしまう。ここは三日前に通った研究筋であった。
数手戻す。何度となく繰り返した。思い出すのはあの日の敗局であった。勝利はどこかで手中からこぼれ落ちた。両者ともに勝敗の分岐点を見つけられなかった、取り憑かれるように盤を見つめる。
将棋の神様がいたらお手合わせ願いたいと言ったことがある。自然に出ただけの言葉は大きく取り上げられ、妙なイメージを作ることになってしまった。
神様がいるなら、一手目はなんだろうか。
飛車先を突くのか角道を空けるのか。端歩をつくか。
それさえ見れば、至るべき点がわかるように思えるのだ。お手合わせ願いたい。しかし、最初の一手がもっとも雄弁であろうはずだ。
インターホンが鳴った。三秒ほどしてから立ち上がった。
ドアを開けると、見た顔であった。見た顔というのも忘れかけていたことに気が付いたからだ。
彼は桂馬のような男であった。人が言うには終盤に逃げ道を塞ぐ桂馬のイメージだそうだが、藤井には守りに効かすための堅実な桂馬に見えた。
「いくぞ」
そう言うと渡辺名人は先に歩いていってしまう。名人の足は雪に深く刺さる。藤井は初めて雪の深く積もり降るを知ったのだった。
ということで、将棋の研究を邪魔するということでした〜〜
将棋の世界は奥が深いですね〜やべえっすね〜
将棋を映画化するべき。おわり。
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