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2020年行った美術館まとめ14 国立近代美術館「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」

2020.12.25

国立近代美術館
「眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」


2020年は国立近代美術館で美術館納めでした。

2020年、良い流れが来たなと思うのは所蔵品でテーマを決め企画展を作っていくやり方。様々な美術館で行われていた。

いつも企画展のおまけ、のようになってしまった常設展示の所蔵品をしっかりスポットライトを当てるとものすごく面白いということに気づかせてくれる。

さて、「眠り」をテーマにした展示。眠り?と思ったけどキャプションの導入が素晴らしく「眠り」から「目」、目覚め、視覚の話までそこにアートを繋げていく。(これ企画した人凄いなぁ)
会場には展示室にカーテンが引かれ、寝室の様な心地よさに作品が並ぶ。キャプションのフォントも素敵だ。

展示の最後の方に河原温さんの作品が。

久々の再会であり、ここでこれを並べるか!と最後にして最高の興奮だった。
「I am still alive.」ということばを作品タイトルにつけているのだが、それが今ここにきて意味合いがものすごく深く感じる。
ご本人は2014年に他界されているが、作品は「I am still alive.」と言い続ける。生きた証、とは、何なのだろうかと思う。

あと、特筆すべきは美術館休館ラッシュから再開したときに最初に見に行った原美術館の森村泰昌さんの作品をこの展示で再会したことだ。
その年のある企画展で見た作品を年内中に他の企画展で再会するという事は、初めての経験だ。

ずっと「なぜ表現しないのか!」が引っかかっていた気がする、と最初に書いたが、その「なぜ表現しないのか!」と問うた作品に再び会う頃には、
この美術館まとめを書き連ね始め、私なりの表現は一つ出来たのかも知れない。

そんな事を思いながら2021年も出来る限り「この目で見る」ことを続けたいと思う。

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