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2020年行った美術館まとめ13 石岡瑛子「血が涙がデザインできるか」 MOTアニュアル2020 「透明な力たち」

2020.11.27
東京都現代美術館

石岡瑛子「血が涙がデザインできるか」


もう展示タイトルからギョッとするけれど、展示室のパワーが凄かった。

時代を開拓し自分の表現を貫いた女性というのは強い。

グラフィックデザイナーから、ハリウッド映画の衣装担当まで多岐にわたる活躍は、そのターニングポイントも展示によってわかりやすくまさに「人生」を見ている様な気分だった。

コッポラの映画「ドラキュラ」の衣装も展示されている。映画公開当時も見たけど改めて本物の衣装見れるのはいいな。
イメージから立体が作れるところが、グラフィックデザイナーだけにとどまらなかった石岡瑛子氏のすごいところだと思う。
四角の正解から無限の空間への立体デザインへのシフトはどう舵を切ったのか。なぜ自分がそれを「できる」と思って挑戦したのか。
彼女自身の中に「枠」というものが、時代も世相も超えてとっくに取っ払われていたのだろう。

MOTアニュアル2020 「透明な力たち」


そして「MOTアニュアル」。現代美術館開館当初からその時代の新しいアーティストにフォーカスを当てた企画展である。
20年前、村上さんも奈良さんもこのアニュアル展に出品していたのを見ている。現在の活躍は見ての通り。登竜門的、企画展。
ここ最近、ちょっと小難しいと感じるコンセプト主体のアートが多かった気がしたけれども、今回のはフフッと笑ってしまうナンセンスさがあって良かった。
単純に目で見て、面白い!と脳みそで感じれるのって美術にとって大事なんじゃないか。

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