見出し画像

現代物理学と仏教の親和性part2

この世は仏教の唯識論でいうところの幻想なのであろうか。
3次元の球面に張り付いた2次元の表面。この表面内で「量子ゆらぎ」が起こり、それが球体内部の3次元に「空間」投影というイメージです。0と1のデジタル情報の3次元空間の投影がこの宇宙の実体という。平面と立体、この場合どちらが真実か幻想かは、見方によるといえるのだそうですが。

こんな記事を前章で書きました。混乱しがちなこの理論を整理するために再度専門家が書いた記事を復習します。
「(1)極微の世界で存在するものは、一つの状態だけではなく、複数の状態を取ることがあるといいます。これが「量子重ね合わせ」と呼ばれる状態です。「シュレーディンガーの猫」という話を聞いたことがあるでしょうか。これは、シュレーディンガーが頭のなかで考えた思考実験の話です。箱の中で猫が死んでいたり生きていたりする状態が共存している、という奇妙な話を聞いたことがある人もいると思います。(「シュレーディンガーの猫」に関する簡単な紹介記事はこちらから

 また、量子力学を起点とするテクノロジーで最も想像しやすい「量子コンピュータ」を例にすると、いわゆるデジタルの世界ならば、1ビットは通常0もしくは1のどちらかの状態になりますが、量子力学の世界では、0でもあり1でもあり測定してみなければわからない、ということが起きているそうです。つまり、量子の世界では、0という状態と1という状態を同時に取り得ることが可能なのです。

(2)量子もつれとは
量子にはもう一つ特異な性質があるそうです。量子同士が相互作用をすると非常に強い相関を示すのです。このため、一方が1ならばもう一方も1、反対に0ならば0の状態を示すということが事前にわかっているならば、一方を測定すればもう一方の状態が確実にわかることになります。

 相関というものを日常のできごとに例えて説明してもらいました。題材は「じゃんけん」です。

 「例えば、AさんとBさんがじゃんけんを100回して100回連続あいこになった場合、強い相関があるといえます。これは現実には確率としてほぼありえないことですが、強い相関を示す一つの例になっています。もちろん現実の世界でも、AさんとBさんが前もって同じ順番で出す約束をしていたり、次に出すものを会話したりするなど、連絡を随時とりあいながらじゃんけんをすると相関を強めることはできます。しかし、現実世界で考えうる影響を取り除いた状況で、非常に強い相関関係を示すのが量子の世界なのです」

 このような、現実では起こり得ない、つまり古典力学では説明できない強い相関関係にあることが「量子もつれ」と呼ばれているのだそうです。

またこのような記事もあります。
「物質の元は、原子であり、原子核と電子に分ける事ができ、原子核は、さらに陽子と中性子に分ける事ができ、陽子や中性子は、クオークに分ける事ができます。

これらの、クオークや電子のように、これ以上分解できない基本単位を「素粒子」といいますが、この素粒子の大きさは0だと定義しています。

したがって、この世にある全ての物質は、形があるように見えても、量子力学的に見れば、大きさ0の素粒子の集合体であり、空間だらけのスカスカ状態なので、実体が無いにほぼ等しいと言えます。

さらに、何も無い真空であってもミクロレベルで見れば、量子力学の不確定性原理によって、真空のエネルギーから、物質と反物質の素粒子がベアで誕生し、対消滅してエネルギーに戻るを絶えず繰り返している(真空のゆらぎという)状態であることが分かっています。

つまり、無から有へ、有から無へと絶えず変化しているという事になります。

これらの量子力学的に見た現象は、形があって変化するように見えても、実体は存在しない、すなわち、般若心経の中の
空との共通点だと思います。」

唯識と量子力学
唯識
(ゆいしき)とは、個人、個人にとってのあらゆる諸存在が、(ただ)識で成り立っているという大乗仏教の見解の一つである。ここでは、五種の感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)、意識、2層の無意識を指す。識は総体として、ある個人の広範な表象、認識行為を内含し、あらゆる意識状態やそれらと相互に影響を与え合うその個人の無意識の領域、阿頼耶識領域を含みます。

唯識思想では、各個人にとっての世界はその個人の表象(イメージ)に過ぎないと主張します。
阿頼耶識とは生命の過去「現世過去世も」の言動の全てが記録さていて身・口・意の三業「カルマ」に依って、「縁」に触れると現実化し、報い(結果)が生じるとされる因果の理法です。

自覚というべき意識。
「意識」は不思議だ。
意識を生み出す脳の働きは、
出来事・状況の解釈や、想像力・創造性・問題解決といった不思議なことを状況において、時にはスーパーコンピューターを上回る強力な力を発揮する。

ニューロン(神経細胞)とシナプスの集合体からなぜこのようなものが生じるのか、不思議だ。
脳は、分子と電気パルスを混ぜたものだけなのに、こんな不思議な能力がある。
一部の研究者は、そうした脳の圧倒的なパワーと意識の背後には、「量子もつれ」などの量子的なプロセスがあるのではと疑っている。

量子もつれは、粒子同士に強い結びつきができる現象だ。いったん二つの粒子に量子もつれの関係ができると、どんなに遠く引き離されても、なぜか互いのことが分かる。
こじつけになるが仏教の意識作用が業から起こる脳の量子もつれとすれば、それによる全ての情報の記録である業(カルマ)の投影なのだろうか。
宇宙の過去のすべてが量子もつれによる平面から立体へのイメージの投射とする現代物理学とのこんな意味で親和性があるのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?