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ロコたろうと今年の帰省

 前回の投稿が、新年のご挨拶どころではない、地震のことだった。その文末、「様子見もかねて3月ぐらいに帰省を考えようか」としていたんだな~、と、さっき読んでみて気がつく。投稿も、それ以来。
 3月ではなかったけれど、この大型連休に帰省してきた。上の子が、
「釣りをしたいな~」と言うのだ。みんなで集まるなら8月のお盆のころになるけれど、北陸でも夏はかなりの高温。それから海の照り返し、日焼け。それを踏まえたら、暑くてしんどかったという思い出よりは、気もちいいぐらいの気温の中で釣り糸を垂れるほうがいいかなと思い、早速予定調整、帰省をしてきた。

乗り物編

思ったより短い・短い

 まず、関西から北陸に向かうのに大きく変わった点がある。在来線特急(でなくてもいいけれど)から新幹線に乗り換えるのが、金沢ではなく敦賀になったことだ。事前学習として、北陸新幹線敦賀延伸開業日に鉄道系Youtuberさんが何名か撮影された動画や、その他記事を拝見し、「ふむ、乗り換えに少し時間を要するかもしれないのね」と、往復とも敦賀駅での乗り継ぎにちょうどいい新幹線ではなく、その1本あとのものに乗る新幹線にした。検索の段階では、この乗り継ぎにちょうどいいものは、なぜか金沢までしか行かないものだったのもある(富山に行くには、金沢で乗り換えを一度はさむことになる)。
 小さい子連れだしね、という理由も合わせて、乗り継ぎ30分ぐらいと余裕をもたせたが、結果、乗り換え改札を抜けて新幹線ホームにたどり着くと、乗り継ぎにちょうどいい金沢止まりの「つるぎ」が、まだ止まっていた。反対側には、ドアは閉まっていたけれど富山行の「つるぎ」がおり、こちらは金沢止まりの「つるぎ」が出ていったあと、すぐにドアが開いた。30分ぐらい早く乗り込んでいたことになる。その後ぞろぞろと乗り込んでくる人がいたのは、私たちが乗り込んだ「つるぎ」に合わせて特急が到着したからのようだ。敦賀時点では、富山までの割と短い距離の運行にも関わらず、割と混んでいたと思う。
  
 特急「サンダーバード」での所要時間は、敦賀までだいたい1時間半。その後敦賀から「つるぎ」でも、1時間半ぐらい(実際はもう少し短いと思うが、ざっくり)。「つるぎ」は各駅停車なので、これが最速達の「かがやき」だと、もう少し所要時間は短い。乗り継ぎを含めなければ、大阪から富山までは、だいたい3時間で行けることになる。
 まず、大阪から敦賀の「サンダーバード」。新大阪、京都に停まったら、もう次の停車駅は敦賀。京都から敦賀の間、山科を経由して琵琶湖畔にはどこにも停まらない。停車駅が少ないので、その分短く感じられるのもあると思う。上の子はお昼のおにぎりとおやつを少し食べてうとうと寝ていたけれど、1つ手前の新疋田駅通過時に起こしたら、「え? もう着く?」といった反応。私もそう思った。
 乗り換えてしばらく動かない車内で過ごし、動いてからも、ひとつひとつの駅が新しいので、「あと、〇〇と、〇〇と・・・、金沢まで行ったら、その先の景色は何となくわかるよね。新高岡から何を見ていたらいいんだった?」なんてやっていたら、こちらも1時間半はあっという間。子どもにも、退屈しだすかどうかギリギリぐらいの時間だったと思う。その意味では、乗り換えが敦賀になったことのメリットかもしれない。
 乗り換えが金沢だったころは、「サンダーバード」に2時間半ぐらい(あくまで私の計算上)乗ることになり、それが退屈だったようではある。その代わり、食事をするのに余裕があった。だからいつも行きの「サンダーバード」内で昼食、帰りも金沢へ向かう新幹線内ではガマンさせて、乗り換えたあとの「サンダーバード」で食べさせていた。いずれの「サンダーバード」も、お昼の時間に重ねるようにしていた。それが敦賀になって所要時間1時間半ずつになり、食事はどちらの車内でもとれるけれど、時間が短くなったのはデメリットかもしれない。

敦賀駅(新幹線内)から見えた、敦賀湾だろうか。高架化されたことで初めて見た景色。
後で地図を見て、これが敦賀湾でなかったとしても、敦賀駅から海が比較的近いんだと
いうことを初めて知った。
敦賀駅新幹線ホームにて。同じつるぎでも、金沢までしか行かないものもある。
大阪駅にて撮影、サンダーバード。「非貫通車だね」と言ったのは、上の子。

風景・自然編

青に次ぐ青!

 さて、富山滞在中。見事に晴れた。着いたその日、それから翌日。立山連峰の美しさにうれしくなる。毎日きれいなのを見ていたつもりが、結構かすんで見えなかったことが当たり前だったんだと気づいたのは、成人してからのこと。確かに3月のお彼岸のころ、8月のお盆のころはなかなかはっきり見えなかったなと思い出す(いずれも成人してから行っての記憶)。反対に単身でも何度か大型連休のときにも帰省しているのだけど、はっきり見えるときに遭遇する確率が高いような気がする。
 上の子、あんなにきれいに山が見えるんだね! 青い山と、あの白いのは雪? と、初めて見る立山連峰に感動していた(実はもっと小さいときにも大型連休に帰省してるんだよ、と言ったが、2歳になる前のこと、覚えていないらしい)。
 私も、この白と青が混じる立山連峰が、いちばん好きだ。冬の真っ白なのも、見えたら夏の雨上がりの濃い緑のもよいけれど。
 立山連峰をきれいに見渡せる場所は何か所かあって、海越し、市街地越しなどいろいろあるけれど、私のオススメは、常願寺川河口付近にかかる今川橋、同じ河口付近なら、神通川にかかる萩浦橋。その神通川の上流、富山大近くの富山大橋。そして岩瀬浜。呉羽山の展望台からは市街地の向こうに広がる立山を望むことができる。・・・つまりは自分がよく連れてってもらった場所なのだけど。東側に高い建物がない開けた場所なら、本当にきれいだと思うので、もっと他にも「ここ絶景だよ!」というところがあるにちがいない。

 今回5月の帰省にしたのは、冒頭のとおり、上の子の「釣りをしたい」の声をかなえるため。場所は岩瀬漁港。ところが、着いて準備を始めると、肝心な釣り針を忘れてきたことに気づき、父が車で取りに帰る。その間、漁港ではなく砂浜で遊んでいた。漁港と砂浜は、堤防を回り道で避けても歩いて行けるぐらい。以前5月に帰省したときには海に座り込み、替えに持ってきたオムツ1枚で帰った上の子。さすが、波がこようが関係なくズボンのすそを膝まであげて、足首あたりまで浸かって遊ぶ。対して初めての波だったにちがいない下の子、波が寄せてきては逃げ、引いたら近づき、また逃げ、を繰り返していた。どちらかと言うと、打ち上げられてもう乾燥している流木を振り回して遊んでいた。
「同じ青なのに、海と、空と、それから山と。みんな色がちがうでしょ。これがきれいなんだ」
 私の好きな色。オレンジなどの暖色も好きだけど、青や緑。いちばん好きなのは青と緑の中間色。もしかして、小さいころからたくさん見てきた異なる青が理由なのかもしれないと、初めて思った。
 もしかして蜃気楼がわずかながらでも見えるかなと期待したけれど、はっきりそれ!とわかるものは見えなかった。魚津のものが有名だけど、富山湾でも見ることができる。ちなみに、私が追いかけた範囲では、5月5日に割とはっきりと観測されたらしい。・・・この日にはもう富山を離れていたので、タイミングさえ合えば、もうひとつの不思議を見せることができたのにと思うと、ちょっと悔しい。

こればかりはどうしようもない

 さて、釣り針を取りに帰っていた父が戻ってきて、再び漁港へ移動。今度こそセッティングをし、餌もつけてもらい、釣り糸を垂らすものの、まったく当たりがこない。上の子のイメージでは、昨年かその前の夏に親戚がやはり父と釣りに行き、その日の夕飯は釣った魚だったということから、たくさん釣れることを楽しみにしていたようだ。が、周囲の釣り人たちも、連れている気配はまったくない。
 仕方なく、場所を移動。こちらでも釣れない。
 初めての釣り。釣果は・・・、ボウズ。
 
「こればっかりはねぇ・・・。釣れる・釣れないはそのときの運もあったりするからなぁ・・・」
 がっかりしているかと思いきや、
「今度またやってみたい!」
と言う上の子。彼の収穫としては、思いきって生き餌に触れたこと(私はこれが無理なので、完全にセッティングしてもらってからでないと釣りを楽しめない)、海で少し遊べたこと、そして景色がきれいだったこと。これで案外楽しめたようだ。

そして地震のこと

 特に時間を割いたわけではないけれど、地震のことも少し話題になった。テーブルの下に隠れたようなものは初めてだったこと(これ自体は母から何度も聞かされている)の他に、家にはまったく被害はなかったと言っていたのに、実は小さくヒビが入っていたこと。補修で済む範囲ではあったようだけど、被害あったんじゃん・・・。
 それから、やはり津波を過小評価しているなということ。富山の市街地は本当に平坦なところが多く、あれば遠方からでもすぐにどれとわかるぐらいに高層の建物が少ない。それでも、海から〇km離れているし大丈夫と言い切る姿に、本当に? と思ってしまって。
 今回のことで、母も寝る向きを変えたり、今まで補強していなかった棚に倒れないように突っ張りを入れたりしたみたいだけど、我が家も今一度しっかり見直しをしておかなければと思った。
(北陸の地震後に四国でも大きな地震があったし、なおさら)

この景色を見て育った、という自負がある。・・・小学校低学年までだけど。
怖がらずに海に入っていく上の子。それを波に濡れない位置で見ている下の子。

トータルで

 やはり、実家に行くと想像以上に疲れる。息抜き・リフレッシュにはとてもじゃないけどならない。いや、美しい自然に触れるのはリフレッシュなのだけど、それを超える勢いで、私の場合は父が苦手で、皮肉ではすまされないバカにされたような感覚や、相談したって「お前が悪いんだろ」「〇〇に相談すればいい」など、最終的には自分に押し込められたり、何のために相談したんだろうと思うような「他人に聞いたら?」という態度だったり。今回もそういった場面があった。
 挙句の果てには、
「もっと実家に帰ってきたら気がほぐれるんじゃないか?」
 その言葉には、慌てて首を振った・・・実際には振らず、気もちの中で。
 私が一人暮らしを始める前に戻される。そう思ったら、そんなに頻繁に帰るのもな、と。
 
 これを除けば、楽しい旅ではありましたよ? 今回は時期をずらしたけれど、また親戚の子たちにも会いたいなぁと、上の子、下の子が言っておりました。仕方ない、また行くか!!

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