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ゼロゼロ融資を受けた会社の倒産の増加

[要旨]

帝国データバンクの調査によれば、全体として、倒産する会社が増加しているようです。その要因としては、物価高、人手不足などがあげられます。また、コロナ融資を受けたにもかかわらず倒産する会社も増加傾向にあり、本来の実力の有無が明確になりつつあるようです。

[本文]

9月8日に、帝国データバンクが、「全国企業倒産集計2023年8月月報」を公表しました。これによれば、全体として、「倒産件数は742件と、前年同月の493件から5割の大幅増を記録」とのことであり、倒産件数は増加傾向にあるようです。業種別に見ると、「『サービス業』(前年同月133件→187件、40.6%増)が最も多く、『建設業』(同98件→148件、51.0%増)、『小売業』(同76件→148件、94.7%増)が続いた。『サービス業』は2か月連続で前年同月から40%を超える大幅増となった。『製造業』(同46件→93件、102.2%増)は前年同月から倍増した」とあります。

ちなみに、建設業の倒産の要因は、物価高による建設資材の価格上昇と、人材不足が要因のようです。また、飲食店については、「2023年1-8月累計では497件となり、すでに2022年通年の452件を超えた」と、倒産の増加数が顕著になっているようです。この他に、気になる点は、「ゼロゼロ(コロナ)融資後倒産は、2023年8月に62件(前年同月34件、82.4%増)発生し、過去最多であった2023年6月(64件)以来の高水準となった。2023年1-8月累計では419件となり、2022年通年(386件)をすでに上回った」という点です。

ゼロゼロ融資については、「返済負担軽減のための保証制度(コロナ借換保証)」が用意されているにもかかわらず、倒産してしまう会社が増加したということは、業況の回復が見込めない会社と、そうでない会社の明暗が分かれつつあるのだと思います。ちなみに、飲食店のロイヤルホストでは、売上高がコロナ前の水準を超えるまで回復しています。1社の事例だけで全体の傾向を読み取ることは適切ではないですが、単に、「飲食店だから、『コロナ』の影響が尾を引いている」とは言い切ることはできなくなっていると思います。確かに、「コロナ」のときは、すべての飲食店が影響を受けましたが、すでに、「ポストコロナ」の時期を抜け出しつつあり、会社の本当の実力で業績に差がでるようになっていると、私は考えています。そこで、もともと力のない会社が、ゼロゼロ融資の返済が開始されるタイミングで力尽きているのではないでしょうか?

2023/9/14 No.2465

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