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京博寄託の名宝(19/08/31)

病院で検査した後、スタバで新作フラペを飲みながらTwitterを眺めてたらえらくプッシュされててたのでふらっと京博へ。
明治古都館を見ると京博来たなって感じる。平成知新館も好きなんだけど、小さい時から来てるから明治古都館=京博が刷り込まれてるのだ。

展示は平成知新館で。
館内に入るとトラりんがいた。写真を撮るタイミングを完全に逃した。残念。

夏休みの最終日の土曜とあって子供もちらほら。
特別展ではないので久しぶりに混んでない京博。ゆっくり展示を見られた。

常設で目にしてる収蔵品もあるので、多分初めて見るだろうというのを重点的に見ていく。
何気なくキャプションに目をやると国宝とか書いてて笑ってしまう。
重文もやけどしれっと混ぜて気軽に国宝置きすぎやろ笑

出品一覧貰ってくるのを忘れたのでHPで確認しつつ覚書。

「灰被天目 建窯」
曜変天目、油滴天目は見たことあるけど灰被天目は初めて見た。
曜変天目ほどの宇宙はないけど、よくよく目を凝らすとうっすら控えめにきらきらしたものが見える。

「伝平重盛像・伝源頼朝像」
教科書でよく見るあの肖像画、並んで見るのは初めてだった。
意外にも大きくて教科書で見たよりずっと綺麗。修復されてるんだろうか…
源平が並んでるのを見る機会ってなかなか無いんじゃないだろうか。貴重な展示だった。

「千体愛染王画巻」
常々日本人の作るものはどうかしてるぜ!と感じるものが多い印象なんですが、これもその一つ。
現代ならフォトショでコピペ…いやイラレでコピペのち⌘Dなところを寸分の狂いなく描かれた愛染明王。どうかしてるぜ…!(褒めてる
後ほど出てくる千体地蔵もどうかしてます(褒めてる。

「四季花鳥図」
圧巻の一言。
離れて全体→近づいて部分→離れて全体。
8幅にもかかわらず破綻ない完璧な構図。う〜んずっと眺めてたい。

「雪汀水禽図屏風」
胡粉と銀泥で描かれた波が狂気を感じる美しさ。
日本画に3Dて違和感アリアリやと思うでしょ?これが不思議なことに全く違和感なく寧ろ金屏風と列を成して飛ぶ水鳥の規則正しさと相まってなんとも言えない美しさ。角度によって波が動いているようにも見えるのでちょっと楽しくなってしまう。

「光明寺・千手観音立像」
美しいの一言。
観音様の背から伸びる千手は指先まで美しい。
お堂にあると普段は見られない背面も見られるのが博物館のいいところ。背中も美しかった…

「安祥寺・国宝五智如来坐像」
五躯並ぶと圧が凄そうなのに全然そんな雰囲気は無く、むしろ周りの空気が静かに、スン、と落ち着いていた。
蓮華座に座ったお姿だからだろうか。優しい。
今年国宝に指定されただけあって仏像が素晴らしいのはもとより、蓮華座の造形が素晴らしいのなんの…
合掌。ありがたみがすごい。

「報恩寺・厨子入千体地蔵菩薩像」
どうかしてるぜ第2弾。これは本当にすごい。
手に収まるくらいの大きさに、正面に菩薩像、足元に閻魔さまと宴官、その周りに1〜1.5センチくらいのお地蔵様が所狭しと並んでいる。手で彫ったとか嘘でしょ…
単眼鏡を持ってこなかったのが悔やまれる。

「束熨斗文様振袖」
とんでもない超絶技巧とこの振袖に纏わるエピソードで思わず泣いてしまった。
梅の文様がめちゃくちゃ綺麗。
詳しくは下記のPDFを見てくれ。
https://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/pdf/dic_217.pdf

仏像を推しまくったのでお気付きの方もいらっしゃると思うけれど、私仏像が大好きなんですね…詳しくはないけど…
小さなものから大きなものまで、信仰の対象とかそういうのももちろんあるし造形も素晴らしいし、何より静かで優しくてね…慈愛に満ち溢れてるでしょ…好き…
ちょっと怖い顔をされてる仏像もあるけど人を正しい道に導くためなんですよね…優しい…

あと京博の話しますね。
今回の展示が行われてる平成知新館は5年前にオープンした比較的新しい展示館。
この空間設計がほんとに素晴らしくてですね…文化財保護の為展示室内に窓は一切ないし、照明もかなり暗め。にも関わらず閉塞感が無いのは視界を遮る壁や柱がなくスリットや吹き抜けを多用して元々高い天井を更に高く感じさせているからかと。
壁は全くない訳ではなく、壁を感じさせない空間設計になってるんですよ…鑑賞を妨げる余計な情報を視界に入れない、これなかなか難しくてね…一から作る新しい展示館だから出来ると思うんですけど、それにしても素晴らしすぎる…
特に仏像展示がある一階の彫刻エリアは壁面のガラスケースが無いので視界を遮るものがないんです。
階段を降りて展示室に入ると仏像ドーーーン!でまず圧倒される。
暗い照明と高い天井はお堂を彷彿とさせるので、自分が寺社仏閣にでもいるような感覚になって毎回自然と合掌してしまう。
近くでまじまじ見るもよし、壁沿いにある椅子に座ってぼーっと眺めるもよし。
博物館の仏像展示方法で言えば京博が1番好きですね。
トーハク本館にも仏像の常設展示室があるんですが、建物の構造上大きな仏像は展示できないみたいでキュッとコンパクトにまとめられてます。繊細な造形の仏像が多い印象。
トーハクはほとんど写真撮影可なので一眼レフ持ってってパシャパシャ撮影してます。京博も撮影可能になればいいのになぁなんて思いつつ、あの静かで荘厳さも感じる展示室にシャッター音は不相応かなとも思ったり。

写真は明治古都館、平成知新館と京都タワー、帰りに寄ったヨドバシで回したガチャのジムニーとハスラー。よく出来てる。

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