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🖊「一つは、日本には文体論というのはまるきりできないことね」作家は行動する?

最初(志賀直哉)全集の解説文を書いたのですが、書きかけたら何かが言いたいような気がして、言い出したらせっかく書いたら長く書こうと思って、だけれども、やはりあまりやらなくともよかったですよ。ただあれでね、二つ感じたことがある。
一つは、日本には文体論というのはまるきりできないことね。僕は、自分なりに志賀直哉の文体を論じようと思ったんですよ。これをやろうとしたら大変手がかかりそうで絶望的で、時間もかかるし、努力もうんとしなければいけないし、結局僕はそこから外れていっちゃったな。もう一つは、大げさな言い方だけれども、やはり大正デモクラシーというのは僕らにとって何だったろうという疑問がありますね。大正デモクラシーというものが、たとえば志賀直哉が渡良瀬川の救援運動に参加しなかったことが、あの人の資質の弱さであるとか、限界であるとかいう言い方はもちろんありますけれども、そのとおりに違いないが、一方あの判断は実質的なのですね。それだけリアリズムの目をそのときから備えざるをえなかったし、備えたわけだな。そのときに出た彼の無意識の判断、これは正しかったと思うな。それを感じたのは、さっき言ったような事柄、思想のうしろに技術がないし、技術のうしろには思想がないし、そういったものの中に足踏み込んでもしようがないと、志賀さんは思ったに違いない。安岡章太郎

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文体とか真顔で言っていたのは昭和の日本人だけ、と思っていたが、この安岡という人の意見はどうも違うらしい。心配になったのでCHATGPTさんに聞いてみた。

文学ジャンルにおいて文体論という分野はありますか?

はい、文学ジャンルにおいて「文体論」(文体学、スタイリスティクス)という分野は存在します。文体論は、テキストや文学作品の言語的特徴やスタイルを分析する学問分野です。この分野では、作家の言葉選び、文の構造、修辞技法、比喩、象徴などを分析し、それらがどのように作品の意味や感情表現に貢献しているかを探ります。

文体論は、文学作品だけでなく、さまざまなテキストや言語表現に適用されることがあります。この分野は、言語学、文学批評、心理学、社会学など他の学問領域との関連も深く、言語の使用がどのように文化や個人のアイデンティティに影響を与えるかを理解するための鍵となります。また、文体論は文学作品の解釈や批評においても重要な役割を果たしています。

欧州および日本での具体事例を教えてください

欧州および日本における文体論の具体事例を紹介します。

欧州の文体論の事例

  1. シェイクスピアの作品の分析:

    • シェイクスピアの戯曲では、彼の独特な言葉遣い、イアンビック・ペンタメーター(五歩格)の使用、比喩や象徴を通じた複雑なキャラクター造形が注目されます。文体論者はこれらの技法がどのようにして感情やテーマを表現しているかを研究します。


  1. ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』:

    • この小説は、異なる文体を用いた章構成で知られています。ジョイスはストリーム・オブ・コンシャスネス技法を駆使し、言語の限界を押し広げることで、キャラクターの心理や感情を探求しています。

  2. フランスの新小説:

    • アラン・ロブ=グリエやマルグリット・デュラスなどの作家は、従来の物語性やキャラクター描写を避け、断片的で非線形的な文体を用いています。これらの技法は、読者に対して異なる解釈を促し、物語の構築を読者に委ねます。

研究者や評論家の名前、読むべき研究書や評論があれば教えてください

文体論に関する研究者や評論家、および読むべき研究書や評論をいくつか紹介します。これらは文体論の分野で重要な貢献をした人物や、その分野を理解するのに役立つ文献です。

欧米の研究者・評論家

  1. ローラン・バルト(Roland Barthes):

    • 著書『作家の死』("The Death of the Author")や『S/Z』などが有名です。バルトはテキストの読み方に革命をもたらしたフランスの批評家で、彼の理論は文体論に大きな影響を与えています。

  2. ミハイル・バフチン(Mikhail Bakhtin):

    • 『小説の言葉』("The Dialogic Imagination")は、文体論や物語論において重要なテキストです。バフチンは小説の多声性に注目し、文体とジャンルの関係を深く探求しました。

  3. レイモンド・ウィリアムズ(Raymond Williams):

    • 『文学と社会』("Marxism and Literature")などが知られています。ウィリアムズは文化研究の草分けで、文体と社会的文脈の関連を探った学者です。






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