🖊️井伏鱒二 🪣🎣 小林秀雄 文学番長
これは間違いなく作家の顔だ、間違えていたらごめんなさい。<<間違えてた。作家の顔は小林秀雄のエッセイ集
こちらでも説明したが、小林秀雄太宰の世代はだいたい同じで、金銭的なバックとしては菊池寛がいて、菊池寛の隣には芥川がいるので、師弟関係的に井伏太宰の本を追いかける前に時代風景としては小林秀雄とか、文藝春秋文閥とでも呼べるものが昭和初期を彩っているので、こちらを理解しない手はない。井伏鱒二はトキワ荘メンバーでいうとテラさん的な立ち位置とわかりやすく書いたつもりがテラさんて誰となるので、仕方がないが、そのまま比喩を続けるなら、手塚治虫が菊池芥川の合体魔神みたいなものか。
もう二人とも晩年で、戦後も戦後だし、先輩後輩もないのだが、贔屓目に見ても小林秀雄はとにかく偉そうで、不遜なエピソードが多い、あと酒乱でモラハラされたと宇野千代がぼやいているとか。ということで、バックには菊池組がいるので、井伏も先輩だがあとがきかけとかそういう感じで晩年もこき使われるが、そもそも上下関係が初めて読むとわからないので、なんとなく作家と批評家という関係性でちょっと無理言われた微笑ましい場面にも読める。
通夜で出てくる河上徹太郎は使ってた古本屋が悪いのか枕詞のように「近代の超克」があって、それしかやってないぐらいの印象がある。あとは仏文の翻訳とか。しかしながら、とにかくあの辺りの年代で、ほとんど番長のように幅を利かせていたのは小林秀雄で、筆の力もそうかもしれないが人間的な強さがあるのかもしれない。しかし、今となってはモラハラみたいなエピソードばかりなので、今の時代にはコンプライアンス的にダメな批評家かもしれず、長期的には井伏鱒二のドリトル先生の方が安心して今も読めるし、心の支えにもなった。
あと「厳正な批評家と言われている」は書き方からしてそもそも批評に無関心と若干いじっている。
文中安岡は安岡章太郎のことで(だよな)、世代はかなり後ろで戦後活躍した。長寿でついこないだまで存命だったがそのうち出てくる。
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