忖度なしのミュージカルレポート【2021年3~4月編】
まだミュージカルファンになりたてだった中学生の頃、宮本亜門演出、唐沢寿明主演の『熱帯祝祭劇マウイ』というオリジナルミュージカルを観た。血沸き肉躍るような興奮を得て3度ほどリピートしたが、新聞の劇評では酷評されていた。自分が感動したものを批判されるのは、まるで自分自身が否定されたようでとても悲しい。悲しみを払拭するために、識者の冷静な批評眼よりも若者の純粋な感性が捉えたことのほうが正しい可能性だってある、という理論を自分で打ち立てた。なんならその思いを、演劇誌の読者ページに投稿