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国民健康保険に傷病手当金は?|労働実務相談Q&A

〈相談内容〉
 当社のパートですが健康保険の加入パターンでは3つの区分に分けられます。①被保険者、②配偶者の被扶養者、③国民健康保険の被保険者です。それぞれ病気・ケガをしたときの傷病手当金の考え方はどうなるのでしょうか。

〈回答〉
 ①健康保険の被保険者(任意継続被保険者を除く)が、傷病手当金の支給対象なのは明らかです(健保法99条)。

 ②被扶養者に対する給付には、病院にかかったときの家族療養費や、出産したときの家族出産育児一時金などがあります。しかし、家族傷病手当金はありません。

 ③に該当するパターンは、例えば、企業規模が500人未満のときに、本人が4分の3基準を満たさず年130万円以上の場合や配偶者等が自営業という場合が考えられます。

 国民健康保険法をみると、傷病手当金は、条例等の定めるところにより、行うことができるとあります(法58条)。任意の給付という位置付けです。ただし、新型コロナウイルスの感染等(風邪症状や発熱が続いているなど、感染が疑われる人を含む)に関する取扱いに関しては、国が費用を負担するとして各都道府県に実施を検討するよう呼びかけていました。この場合に給付の対象となるのは、現在「被用者」であることが前提となっています(令2・3・24事務連絡、改訂令2・5・1事務連絡のQ&A)。

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