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2022J1第8節 鹿島アントラーズvs横浜F・マリノス プレビュー ~All Out Attack~

大学院生の赤松先輩と20歳の青人は同じフットサルサークルの先輩後輩。
マリサポの同志である2人は、会うといつもマリノスの話をする。

【プロローグ】

青人:
さあ!鹿島戦です!J Classicです!

赤松:
あれぇ?広島戦の話はしないの?w

青人:
そんな試合ありましたっけ?

赤松:
なかったことにしようとしてんなw
ま、切り替えよか。

(広島戦の感想はこちらを。念のため)

青人:
何のこと言ってるかわかんないですけど、鹿島戦です。

赤松:
はいはいw

青人:
カシマスタジアムでは9年間リーグ戦で勝てていないらしいです。

赤松:
それはそれは、、
どおりでいつも帰り道が遠いわけだw

青人:
ですよねぇ。
まあ今回こそは本当に勝ちたいです!

赤松:
そうだな。今季最初の山場、めちゃくちゃ大事な試合になる。


【最近の鹿島アントラーズ】

青人:
さてさて、鹿島はどうですか?
押しも押されぬ首位です。

赤松:
ああ、今季ここまで6勝1敗。最後はちゃんと勝ちきってるのすごいよな。

青人:
試合見てると、雲行き怪しい部分もあるんですけどね。

赤松:
おう、それはどういう部分?

青人:
いや、試合見てると結構ピンチもあるくないですか?
そこまでパーフェクトで盤石な強さって感じはしないんですよね。

赤松:
おおー!的を射てるかも!

青人:
え、そうなんですか?w

赤松:
それこそが今の鹿島の強さ。
要は、自分たちの土俵に持ち込めるんだよね、意図的に。

青人:
ん?どういうことですか?

赤松:
手段はロングボールとか個々のポジショニングとか色々あるんだけど、いかに敵陣⇔自陣の行ったり来たりを増やしてハイテンポにするかってとこがポイント。
要するに、相手のふるまいを規定してしまうんだよ。あえてリスクテイクをすることで、自陣は手薄になる。当然相手は手薄なところを突いて速攻を仕掛ける。その結果、ボールを手放すのも早くなってテンポが上がる。
その攻防のなかで、前線の質を活かして点を取って勝ちきる。

青人:
なるほど。あえてリスクを冒すんですね。

赤松:
奪った瞬間のポジティブトランジションとか、壮観だよ。前線4枚が手綱を振り切った馬のようにゴール目掛けて一直線で走り出すし、それに呼応してサイドバックも攻撃参加する。

青人:
たしかに、今の鹿島のカウンターは凄まじい迫力がありますよね。

赤松:
ポジトラ局面でサイドでボール持った選手のプレーを細かく見てみると、後ろも振り返らず、迷いなくそのまま一直線で駆け上がってクロスをあげるんだよ。味方のサポートを待ってタメを作るとか、そういうの一切しない。

青人:
それはチームで共有された約束事ってことですかね?

赤松:
そうだと思う。ここはヴァイラーさんが就任してから明らかに変わった部分かな。
今までの鹿島だったら、2トップの片割れがサイドに流れてタメを作って全体を押し上げていたけど、今はサイドに流れたらそのままクロス、そのタイミングに合わせて3〜4人がゴール前に一気に突っ込んでくる。

青人:
なんか鹿島の試合見てて、正直あんま変わらなくねって印象を持ってたんですよ。
システムも相変わらず4-4-2だし、ポゼッション志向に走るわけでもないし。でも、ポジトラの局面ではヴァイラー要素が出てたんですね!

赤松:
うん、そうだと思ったかな。
若干変化が見えにくいかもしれないけど、前へのベクトルは明らかに強まっているよ。便宜上、システムも4-4-2って言われがちだけど、ボランチの片割れはほぼトップ下みたいな立ち位置だし。

青人:
それ!気になったんです!
ピトゥカがしばらく起用できなくて、ボランチの樋口の相方に荒木や和泉を置いてますよね?

赤松:
うん。

青人:
守備大丈夫なの?って思ってたんです。

赤松:
だからさっきのリスクテイクの話に繋がるわけよ。中盤のフィルターをすっ飛ばしてオープン展開にしたくて、逆に攻撃に人数を割きたい。そう考えると、ボランチのトップ下化は合理的だし、ゴール前に飛び出していける荒木や和泉を起用するのは真っ当な考え方だと思うよ。

青人:
あーそういうことですか。

赤松:
まあ仮に今回の試合でマリノスが鹿島を押し込む時間帯があったとしたら、そこは狙いどころだよね。
今までの試合も、樋口が頑張って広大なスペースをカバーしてなんとか収支を合わせてる感じだし。

青人:
たしかにそうですね。樋口は今や鹿島に欠かせない選手ですから。



【試合展開の予想】

青人:
さて、マリノス相手に何をしてくるんでしょうか?

赤松:
まあそのままじゃないかな?勝ち続けてるチームだし、仕組みごと変えてはこないはず。
たぶんターンオーバーくらいでしょ。

青人:
じゃあ血で血を洗う殴り合いを仕掛けてくるわけですね?w

赤松:
そうだよ。まあ、マリノスはここ最近鹿島が当たったチームよりは速攻の威力があるはずだから、オープン展開になったときのリスクはぐんと上がるよね。

青人:
ですよね。そこはケアしないんでしょうか。

赤松:
まあメンバーは変えてくるだろうね。
例えばいまは三竿がCBをやっているけど、よりスピードがあって広範囲を守れるキム・ミンテをスタメンに置いてくる可能性は大いにあるよ。

青人:
あー、三竿もいまはCBをやってるんですね。どうなんでしょう?

赤松:
まあ対面のCFが清水のコロリや福岡のファンマとかだとさすがに苦労してたかな。ここはロペスの起用が見込まれるマリノスもボールの預けどころとして使えそう。
けど、三竿のCB起用は別の側面が狙いにありそう。

青人:
どんな狙いです?

赤松:
ビルドアップのところだね。左右両足で縦にパスを付けられるし、ロングボールも蹴れるし。
攻撃の起点になれるってとこがポイントだね。

青人:
なるほど。屈強なタイプの関川と役割分担みたいな感じですね?

赤松:
そうそう。関川が前に食いつきやすいタイプだからね。そこを利用されてDFラインの裏を取られる場面が散見されるんだよ。
マリノスが相手だとより前線のスピードがあるから致命傷になりやすいし。ここはどうするんだろう?って考えると、カバーリングに秀でたキム・ミンテを使ってくるかなって予想がつく。

青人:
たしかにそれはやってくるかもですね。
やっぱりマリノスとしては鹿島の土俵に乗っかるんでしょうか?

赤松:
真っ向勝負でしょ。だからすごく面白い試合になるんじゃないかな。
もしかしたら鹿島の圧力が強くて自陣から出れないってことにもなりかねないけどねw

青人:
それはやばいですね、、

赤松:
まあそこは前節から何を修正してくるかじゃない?
あの広島戦があってからの鹿島戦って流れだとそこの進捗が測りやすいし、選手も頭がクリアになるんじゃないかな。

青人:
たしかに。

赤松:
いずれにしても、鹿島の試合は後半20分ごろを境にかなりオープンになるんだよ。
そこまでなんとか耐え凌ぎたい試合になるかもなって予想はしてる。

青人:
それ、嫌な予感しかしないんですがw

赤松:
たしかにw
そこはロングボールを使うのか一枚ずつ丁寧に剥がしていくのかとか、自陣から脱出するための策を見守るしかないね。

青人:
心臓に悪いw

赤松:
そこは楽しみたいかな。
今年マリノスはクラブ創設30周年で、リーグ開幕から今までずーっと続く唯一の対戦がこの鹿島戦。
そういう歴史的な側面もあれば、オープン展開ならこのリーグで絶対に負けないっていうイデオロギー的な側面においてもこの試合は絶対に負けちゃいけない。

青人:
たしかに!マリノスのアイデンティティを守るためにも絶対に勝たなきゃいけないわけですね?

赤松:
そういうこと!
9年間リーグで勝てていないとか逆境の多い状況だけど、マリノスの威信をかけて臨む今回の"J CLASSIC"だけは絶対に勝たなくちゃいけないんだ。



To Be Continued・・・


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