0からの医学部受験(数学)

初期状態

高認試験のために,ⅠAⅡB(旧課程)は一通り目を通したことがあった.といっても,高認試験のレベルなんで,有理化とか,りんご何個買うかの方程式の文章題とか,そんな問題ばかりが出題されて,それは果たして高校数学と呼べるのか,といったような,飲み会に誘われてノンアルしか出てこないような,そんなレベルの.


1年目

数学の勉強法を調べるに,問題を解くにあたって,解法暗記派と,思考派(森毅)にきっぱりと二分されていて,それらは両立しえないな,ととても困ったが,思考するにしても知識がないとどうしようもないと思って,とりあえず基本的な解法を,理解しながら暗記することから始めた.

ⅠAⅡBは,青チャートを一通り読んで,よく分からなかった問題のページを千切って(分かった問題を千切って捨てたほうがはやかったかも),それだけをもう一度読みなおした.
Ⅲは,黄チャートを一通り読んでみたところ,sinを微分したらcosになるなど,意味が分からなかったので,数研出版の教科書を読んだ.読んでよかった.もう一度黄チャートを読みなおして,そこでよく分からなかった問題は,解答を読んだうえでそれを隠して自分で解いてみた.

チャートはそこそこにして(今思えばチャートだけで良かったかもしれないけど,飽き性なので),ⅠAⅡBとⅢも一対一の演習をすることにした.ここで気をつけたのは,とりあえず問題をみて,自分で解法を考えてみるということである(頭の中で).分からなくても,10分くらいは考えていたと思う.そのなかで初見で分かった問題は,3割くらいであった.でも,解けなかった問題でも,解答をみると,あー出来たーみたいな,情報としては知っているけど自分の肉体としての知識になっていない,人の殺し方は漫画とか小説で知っているけれど実際に殺すという段階になると出来ないみたいな,そんな感じであった.出来なかった問題はしるしをつけて,もう一度解いた.そこでも出来なかった問題は,もう一度解いた.(ちなみに,中国剰余定理とか,modとかは,いちどもやらずに捨てていた)解いたというのは,この場合頭のなかでの出来事で,なんといっても時間がなかったので,手はほとんど動かさなかった.
このとき,出来ない問題は何回やってもなかなか自分で出来るようにならないな,出来る問題は何回やっても出来るもんだな,と不思議に思っていた.

このへんでセンター試験近くなって,過去問を新課程の本試追試ぜんぶ解いた.本番は,ⅠAが78点,ⅡBが92点だった.
センター後の二次試験対策としては,新スタンダード演習を解いていた.出来るものもあれば,激むずのものもあり,中途半端に手を出したまま二次試験本番を迎えた.
合格者平均120/150くらいの問題で,85/150であった.捨てたmodが出題されて,医学科となればどんな分野も捨てることは許されないな,と思った.(模範解答を見ると,新スタ演レベルの問題は出ない)


ちなみにこの年は記述模試を受ける暇がなく,河合マーク模試はいちどだけ受け,数学は160/200ほどであった.


2年目

4月くらいから,一対一を再びやることにした.5回,自力で出来るようになるまでと決めて.
一年目は,あまり自分で手を動かせていなかったので,計算なども自力で,丁寧に解くことを心がけていた.
このとき,3回○がつくまでは,分野ごとに進めることにして,全部の問題で3回○がついたら,2回は通して問題を解いた.
(感覚として自分はⅠAⅡBとⅢは全く別の教科としてとらえていて,同時並行で進めていた)
たぶんこのくらいで8月くらいになって,その後は新スタンダード演習を2回ほど解いた.数Ⅲに関しては,5回くらい解いたかもしれない.
夏祭りに行く御堂筋線の電車のなかで,新スタンダード演習を解いていた記憶がある.悲しい夏だった.
初見の問題を解く為に,また,演習量を増やすために,やさしい理系数学などにも少し手を出してみたが,完全に無駄であったと断言できる.

昨年と同じように,センター一カ月前になると,新課程の本試追試の問題をあるだけ解いた.時間設定はともに45分以内に解ききることとしていた.
センター本番は,なぜか昨年より下がり,ⅠAが82,ⅡBが84だった(と記憶している).
センター後は,数学に関しては,たまに長崎大とか,岡山大とか,神戸大とかオーソドックスな問題を出す大学の過去問を暇つぶし程度に解いていて,とくに勉強といった勉強はしていなかった.

結果,二次試験は爆死よりの爆死で,よく受かったなと,自分でも驚くくらいに出来が悪かった.

この年の模試は,河合マーク模試は180/200ほどで,河合記述偏差値は72→69→55(1型やってもうた).


追記

やさしい理系数学が無駄と書いたが,1年間通して愛用するなどしたら力は付くと思う。短期間で身になる参考書ではないということで。

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