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[日記]ペンを持てるようになった

昔から正しく鉛筆を持てなかった。

自己流の持ち方が定着してしまって、たぶん一生正しい持ち方にはできないんだろうな~と。

親指で覆ってしまう

たまに無理やり正しい持ち方にして文字を書くけど、自分の文字に思えなくて気に入らなくて、結局自己流の持ち方をしてしまう。

ところが、学校の先生になって三年。子どもの前でペンを持つ機会が激増した。〇〇ってどんな漢字でしたっけ?ああ、これよ、と裏紙にさらさら~っとね。

先生たるもの、子どもの前でみっともないペンの持ち方をしてはならん。ましてや私は国語科。だから正しくペンを持てないことを隠して、子どもの前でだけは正しい持ち方をして書いた。


人間、意識すればその場で何とか装える。それが無意識になった瞬間、本当に自分の力として身についたと言っていいんじゃないか。

今日、人から言われたことを忘れないように、手から数センチのところにあった適当な紙に雑な字でぱぱぱっとメモをした。

メモをし終えてペンを置いた瞬間に気づいた。私は正しいペンの持ち方をしていたのだ。できちゃったのだ。

誰かが見てるからとか気にせず、生活の一環としての筆記という行為の中で、今まで意識してでしかできなかった正しいペンの持ち方を、いっちばん無意識な時に。

雑な字で自分しか見ないメモを書くために、今まで克服できていなかった正しいペンの持ち方を……できた……!

25年生きててやっとよ。しかも無意識でできるようになるまでに3年かかったよ。なんか生まれ変わったような気持ち。

こころなしか、文字そのものも少し大人っぽくなった

文字も、書く姿も美しくありたい。

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