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60s-70s UK Trad Folk Rock 【J-R】

Jade - Fly On Strange Wings (1970)

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 今の時代はどんなバンドでも再結成してシーンに復帰する事も多く、以前唯一のアルバムをリリースしたとの謳い文句が書きにくい。ただ、70年代から00年代くらいに至るまではホント、唯一の傑作アルバムをリリースしたバンドも多く、それこそ幻の感覚があり、アルバムの価値を上げていた。それが実際にライブ見れたり、そのライブアルバムがリリースされるから長生きはするものだ。

 1970年にアルバム「Fly On Strange Wings」でシーンに登場したJadeの作品は男女混合ボーカルによる美しくも力強い、フォーク・ロックアルバム。唯一作品だけど2004年頃に復活したらしい。ちょいと登場した時期が遅かった気もするが、今となってはその数年の違いは大した影響もなく聴ける。英国なのにトラッド風味が無い、影響を受けていない作風。多分アメリカのフォーク・ロックの影響が強いバンドだろうと勝手な推測をしているが、メンバーはマリアンヌ・シーガル女史とオトコ二人。アルバムに入ってるのは普通にフォークバンドサウンドに鍵盤もあるからロック的な世界。ストリングスも入ってるから結構なアレンジも施されている期待の星かもしれない。歌唱力だけを聴くとスプリガンスのマンディー・モートン的にも思えるけど、大してアテにならない感覚。

 彼らのオフィシャルHPがあって、2017年にはこのアルバム含めての集大成CD、多分シングルも全て収録と思うが、売ってる。何と3CDボックスセットらしいが、流通には出てきていないので、自分たちで纏めて作り上げてるか。まだ現役活動してるから良いおじいさんおばあさんだろう。フォークの世界ならそれでも通じるから良いか。それにしても不思議な音世界。ロックでもフォークでもトラッドでもないし、フォーク・ロックだけどヘンでもない。至ってマトモな音を出してるくせにどこにも近づかない。どこでもありそうで実はどこにも無い秀作。

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