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IO Earth - Sanctuary (2023)

 何気なくX (Twitter)は日々見ているのだが、その中で某著名なインフルエンサーの方がこのアルバムを呟いていたのが目に留まったので気になって漁って聴いてみたら見事にハマり込んでしまった秀逸なアルバム。そもそもIO Earthってバンド名も知らなかったし、当然どういう音を出しているのかも知らなかったので、何が気になったかと言えば当然アルバムジャケットでしかない。この辺は昔から変わらないアルバム発見のいつもの手段ではあるが、ホント、ジャケット見ると、どう考えても陰鬱なプログレッシブ的な作品だろうと察しが付くし、そこにこの色使いだからどこか透明感と言うか清涼感も漂っているに違いないと勝手に推測してYouTubeでさらりと聴いてみる。そんな簡単なチェックが出来るのだから今の時代はホントに楽だし効率的でもあるが、そんな事でアーティスト側にはきちんと収益が入るのだろうかとも勘ぐってしまうが、それはともかく、そんな発見をしてのお楽しみ。

 アルバムに入る前にYouTubeで見た「The Child」って曲のPVがもの凄く映画的と言うかストーリー性があってそれだけでハマってしまったのだが、全体的にアーティスティックなバンドのようで、PVでもアルバムジャケットでも映像美でも全てがすべて芸術的センスが感じられる作品なので受け手側もセンスが問われるのかもしれない。その分深みがあってそれだけで好感が持てるし、隙のない作品ばかりだから面白くも感じる。そんな印象を持ちながらの初トライとなったアルバム「Sanctuary」は2023年のリリース作品で、冒頭の「Outside」からほぼすべての楽曲が単語ひとつのタイトルで纏められているから何を訴えている楽曲なのかがとてもシンプルに伝わりやすく、そういう印象で楽曲に挑めるが、中でもホントに秀逸な作品は8分半にも及び先の「The Child」だろうか。バンドは基本女性の歌声で愛らしく儚い歌声で展開していくが、ユニークなのはウィスパーボイス的にデスボイスと言うのか男性の歌声も絡んでくるから物語性がますます深みを帯びるあたり。それに加えてピアノや楽曲展開は当然ながらギターソロが見事なまでにメロディックにそしてエグい音で激しく展開される曲が多いので、かなり気分が盛り上がる。その辺のストーリー性が素晴らしいからついつい何度も聴いてしまうが、決して明るい音じゃないし、どちらかと言えば陰鬱で物語を聞かせる作風ばかりだが、この手の音は以前はモダンプログレと言って取り上げられていたが今は分からん。FrostとかPineapple Thief、ちょっとズレていくとPaatosやKarnatakaと言ったバンド郡の音の発展とも思えるのでかなり好み。

 昔だと一気に音を集めて聴いていたが、最近は一枚一枚を時間をかけて聴いていくスタンスに変えているので、他の作品にはまだ手を付けられていないが、本作からメンバーが変わっている面もあるのでそれ以前はどんな音だったのかも興味深くて楽しみにしている。それにしてもこんな素晴らしいバンドが出てくるとは一体どこの国だと思えばしっかり英国だったから妙に納得してしまった。自分の琴線にはやはり英国の音が一番響きやすいのかな。

ChatGPT ver.
IO Earthのアルバム「Sanctuary」は、バンドの歴史と進化を反映した素晴らしい作品と言えるでしょう。バンドの中心に位置するDave CuretonとAdam Goughのソングライティングのパートナーシップは、30年以上にわたり成熟し、このアルバムでもその深みを感じさせます。

まず、バンドのボーカリストの交代が注目されます。Linda Odinsenの復帰は、バンドに新しい創造性と活気をもたらしました。前作「Aura」ではRosanna Lefevreがボーカルを担当していましたが、今回はOdinsenの力強いボーカルがバンドのサウンドに特別な深みをもたらしています。特にバラード「Close By」では、Odinsenの声がピアノと共鳴し、感動的な瞬間を生み出しています。

アルバム全体のサウンドは、従来のプログレッシブロックに加え、ポップやダンスの要素を取り入れて進化しています。これにより、従来のファンを引き留めつつ、新しいリスナーにもアプローチできる幅広い魅力を感じさせます。特に「Running」や「Airborne」などでは、これまでのIO Earthとは異なるアプローチが試みられており、新しい側面が開かれています。

アルバム全体を通して、異なる楽曲ごとに独自のテーマや雰囲気が感じられます。これがIO Earthの魅力の一つであり、単なるプログレッシブバンドではなく、多様な要素を取り入れた独自の音楽を展開していることを感じさせます。特に長尺の楽曲「The Child」や「Changes」は、バンドの幅広い音楽的スキルと創造性を堪能させてくれます。

「Sanctuary」は、従来のファンにとっても新しいリスナーにとっても楽しめる、洗練された作品となっています。バンドの歴史を尊重しつつも、進化し続けるIO Earthの音楽は、聴く者に深い感動と興奮をもたらすことでしょう。


好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪