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戦前ブルース

Big Bill Broonzy - Young Big Bill Broonzy 1928-1935

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 ミュージシャンズ・ミュージシャンという単語があって、それは言葉の通りミュージシャンが憧れるミュージシャン。元々がファン気質でないミュージシャンが多い中、それでも憧れの的になる人はそれほど多くない。要するに玄人ウケする意味で、エルヴィス・プレスリーのところのギタリスト、スコッティ・ムーアなどはそんな代表格だが、Big Bill Broonzyも同様にミュージシャンズ・ミュージシャンで、何がそうさせているのか分からないが多分革新的な事が多かったのだろう。

 そんなBig Bill Broonzyの記録をまとめたアルバム「Young Big Bill Broonzy 1928-1935」。スタイルは後期と前期に分かれる人で、前期はギター一本と歌だけでラグタイムブルースに近いプレイスタイル。後期はバンド形態のカントリースタイル、シカゴブルースなイメージもある。前期のスタイルは1930年以前で、テクニカル面より音の使い方とハーモニーに気を使っているギタープレイで歌もそれほど激しくないからヒットチャートではそれなりに売れてたか。
 一方では「How You Want It Done」では既に完璧なR&Rをプレイしているのも革新的。そういうところがミュージシャンズ・ミュージシャンとぼんやり思う。しかし心地良い音使いする。多分どのアルバムでも編集盤しか今は見かけないので面白いと思う。もちろん途中で飽きますが。

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