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70s German Hard Rock #2 【C-J】

Cravinkel - Cravinkel (1970)

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 ドイツのCravinkelの1970年デビューアルバム「Cravinkel」。ジャケット見ての通り、元々フォークバンドだけど、ロックに目覚めてややハードロックテイストも交えたサウンドを展開している。ジャーマンハード程にハードロック出来ていないから、普通のフォーク調の曲も絡むロックバンドの位置付け。どこか英国然としたムードを持っているから面白い。70年前後にドイツのFrumpyと英国のSpooky Toothとツアーを行ってて、音楽的にはその影響でハードロック路線も出来上がったようだ。英国然とした雰囲気はロンドンのIBCスタジオで録音されているからか。IBCとはThe Who御用達のスタジオだから、お国柄の音も変わると信じたい。日本のバンドもロンドンレコーディングするけど、現地エンジニアが作ったらそういう音が出てくるだろう。それで英国然としたムードか。

 摩訶不思議な展開やアレンジは多数聴けるけど、その湿った感があるおかげでちょっと耳慣れたサウンドの質感は面白い。フォーク調なサウンドはどこかボウイ的な雰囲気もあり、ハードな部分はこの頃に出て来た英国ごった煮ロックで、同時代にドイツで同じシーンが起きていた事が伺い知れる。ただ、全編的にフォークバンド的雰囲気が漂ってて、バンドの基本になってると分かる。面白いのはドイツながらもブルースな雰囲気のギターが随所で聴けるあたり。

 この辺の音は今聴く価値は全然無いが、歴史の証人的な聞き方してるだけで、オススメじゃない。ただ、ドイツのロックも面白から色々聞いてガツンとしたバンドに出会えれば良し。

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