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70s UK Progressive Rock #4 【G】

Galliard - Strange Pleasure (1969)

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 デヴィッド・アンスティのジャケットは色々な場面で遭遇する。今度纏めて聴いてみようかと思うくらいには枚数あるのできちんと調べてライブラリ化しても良いと思い始めてきた。あまり注目して眺めた事もなかったので、せっかくの機会を有効に使おう。恐らくジャケット眺めていけば何処となくコレかという目星は付けられそうなので楽しみ。そんなデヴィッド・アンスティのアートワークが目を引くデラムレーベルからの快作。

 Galliardの1969年リリース作品「Strange Pleasure」。メジャーレーベルのサウンドはとにかく安定しているのが救い。新興レーベルだとどうしてもこの落ち着いた安定的な録音には追いつかず、デコボコしているクセのあるミックスや録音が多いので、それを売りにしている部分もありつつ、デラムやRCAを聴くと圧倒的な安定感に安心する。その分当然聴きやすいしアルバムが引き締まるので、バンドが狙うムードも出せている。Galliardは一言で語るならばジャズロックバンドとなるか。それでいて歌ものも入っているので十分にキャッチーだが、シカゴほどのブラス・ロックではない。中途半端なジャズ・ロック作品でありながらポップにも仕上げている作品と形容すべきだろう。

 牧歌的なサウンドにジャズ・ロック、しかも元気良く明るい作品に仕上げているし、聴きやすい曲も多数含んでいる。ちょいと聴いてみれば実に取り留めのないロックサウンドに聞こえるだろう。聴いてて心地良さはあるが、何度も聴くアルバムではない。ただ、どこか心地良い部分が本作を気になる一枚に仕立てている。もしかしたらこんなジャズロックバンド風なのに、一番の聞き所は牧歌的な歌メロかもしれない。その路線を探求していければもうちょっとバンドに未来はあったか。

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