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U.S. 90s Rock #2

Nine Inch Nails - Pretty Hate Machine (1989)

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 インダストリアルサウンドは70年代から様々なバンドが試行錯誤を繰り返しながら、マイナーな世界だけに留まらず世界的メジャー進出を果たすバンドもいくつか存在していたし、伝説的に扱われている。アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンやCan、Faustはインダストリアルではないけど工業音楽の意味不明な音で、無機的で機械の音を表現した冷たさがコラージュされてサウンドになっている。80年代に入ると圧倒的にDepeche Modeしか思いつかないが、当時は好きじゃなかった。今はかなり面白いけど。

 1989年に新たに産声を上げたインダストリアルへの目覚めを果たしたナイン・インチ・ネイルズ。当時は全然聴く気にならなかったけど、トレント・レズナーの名前は聞く事が多かった。ナイン・インチ・ネイルズも割と耳に入るバンドで多少は聴いた。時が経ってからまた聴くと、アーティストがやってた事が理解出来てくる。音楽は好みで聴けば良いのでその時に感じれば良いけど。

 1989年も今から思えば相当古い話で、斬新な音を出してたファーストアルバム「Pretty Hate Machine」を聴いた。音もチープで作りも音圧も迫力も足りないけど、やってる音は面白い。確かにDepeche Modeくらいしか耳にしなかった音。この後に病んだアメリカが望んだ退廃さが覆ってくれるサウンドで、トレント・レズナーの表現力とパフォーマンスもある。ただ、ファーストアルバム「Pretty Hate Machine」は本質的な音楽が描かれてて、今でも通じるし、後に残しているサウンド。SlipknotもRammsteinもこういうミクスチュアの影響は大きいし、音楽は進化していくものだ。

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