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Eric Clapton #1

若い頃から「神」と呼ばれたエリック・クラプトンの足跡を辿ってみよう。

The Yardbirds - Five Live Yardbirds (1964)

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 ロックの歴史の中においてもライブ盤のファーストアルバムは相当珍しいが、それを実践してしまったヤードバーズ。時代は1964年の話。デビューアルバムがライブ、即ちデビュー前のライブが収録されている事自体凄いけど、ライブの中味も素晴らしく、その効果は十分に発揮され、一般のロック評では「さすがにクラプトンの人気は当時から高く、冒頭のメンバー紹介で一際大きな歓声を受けている」という文面を見かける。後から歓声被せてたら意味ないと突っ込みを入れたくなるが。

 とは言えライブで鍛え上げられたバンドなので、凄い熱気が収録されている。1964年ロンドンのマーキーに出演していたバンドは本当に凄い。何かが生まれていく渦中を実感してたか、この異常な熱気は凄い。クラプトンのトーンもギターも単なる若造にしては恐ろしいほどに上手い。このうるさい歓声と時代を物語る音質の中でも分かるから本当に凄かったのだろう。

 自分は割とキース・レルフが好きで、取り立てて才能が凄くもないけど、がむしゃらに歌っている姿やクールなスタイルが英国で一番になるぜ、みたいな青白い炎が見えてて良い。だからヤードバーズは好き。高校生の頃にこの辺のロックを聴き漁って、ヤードバーズはこのアルバムからとレコード買って聴いてたけど、うるさい印象。今冷静に聴くと、全編カバー作だった。初っ端から飛ばしてるし、それがカバーだからと気にしないでバンドのパワーを聴いてた。この辺はストーンズとは完全に被ってるが、ヤードバーズも悪くないし、そんなに差があると思えない。この辺だと「Smokestack Lightning」のリフがロック的だし、「I'm A Man」はクラプトンの選曲か。

 昔のレコード聴くと10曲しか入ってないが、最近のCDは20曲近く入ってて、しかもCDの前半にボーナストラックが入っていて滅茶苦茶。昔からヤードバーズのアルバムは分からなかったけど、今でも意味不明なリリース。でも何でも聴けるようになったのは良い。自分が集めてた時は探しても「Five Live Yardbirds」と「Roger the Engineer」くらいしか見当たらなかった。

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好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪