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European Heavy Metal

Ancient Bards - Soulless Child (2011)

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 ちょっと静かな音が続いていたので何かガツンとアホみたいなのが聴きたいと思いまして。そういう色々な音集めは日夜いつの間にか実践してて、気になれば何でもほとんど聴いてる。その中からかなり笑ったアルバムがあったのバンド。

 2011年にリリースされたイタリアのクサメロバンドAncient Bardsは女性ボーカル版Rhapsodyと言えるメロスピクサメロバンドのセカンドアルバム「ソウルレス・チャイルド」。メロディックな歌のラインだけどバックが超高速なスピードメタルで、日本人が大好きな、そしてイタリア人も大好きなクサいメロディを連発するバンドで、聴いたらその通りで笑った。そこに壮大なコーラスクワイヤが被ってくるロールプレイングゲームさながらのファンタジックな作品。前作との比較やバンドの成長は分からないけど、スカッと聴けるのが面白い。そこまでやれるのか本気でコレやってるのか、よくこんなアレンジ考えつくとか、もの凄いテクニック持ってないと出来ないから上手いとか。ある意味全てのロック系の要素の集大成の究極でもある。だからバカに出来ないし、訓練の賜物は間違いない。ギターもとんでもなくてベースも然り、鍵盤もオーケストラ含めてやってるから、そんな仰々しい音を好む面々を揃える事も難しい。とにかく全てがハイレベルな世界。そして本気でこの世界をやっている事が聴く側にはウケる。

 そんな印象はあるものの楽曲クォリティもかなり高いので、Rhapsody of Fireの女性ボーカル版と思うと聴きやすい。生理的に女性の声の方が馴染みやすいのは自分だけではないけど、この世界で男臭いだけはイマイチと時代の変化を感じている。こういう壮大なオーケストレーションと一大絵巻をスピードメタルで聴くのは楽しいものだ。日本にもこういうバンドがアングラに多数いるらしいが、そこにアニメの要素を取り入れているとさすがに抵抗ある。だからこの辺の外国作品に逃げるが、聴くと爽快になるのはバンドのレベルと楽曲のレベルの高さ。しかし次々によく考え付くクワイヤやメロディや盛り上げ方。普通に作れるのかと思いながらスカっとしたくて聴いてた。

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