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空想? 妄想? 昭和紅白歌合戦 ③

その③は、11組〜15組の出場者を発表します。

11組目 『ドラマ主題歌対決 作曲:坂田晃一編』

白 : フォー・クローバース 『冬物語』
紅 : 森山良子 『さよならの夏』

 日本テレビのメロドラマ(死語)の主題歌対決です。最初ビリー・バンバンの『さよならをするために』(ドラマ「3丁目4番地)と思ったのですが、曲はいいのですが、歌詞がもうひとつかな?と思い却下。歌詞がいかにもメロドラマにピッタリという点で『冬物語』に決定。ドラマ「冬物語」の主題歌です。『作詞は、『さよならをするために』石坂浩二 『冬物語』阿久悠。まあ阿久悠には勝てない。

 『さよならの夏』も同名の不倫ドラマです。これは覚えてないなあ。岩下志麻細川俊之主演。

 メロドラマにピッタリで、どうしてこんな言葉の組み合わせを考えられるのか。「遠い汽笛きく女」、「愛のために いつもうつむいて 生きているのか」、「立ちどまる女は 巡礼のよう」、「すれ違う夢に 逢えない女は」。本来組み合わせない言葉の数々なのに、薄倖の女をよく表してます。坂田晃一が作曲すると、これがまたいいんですね。

 ドラマは、浅丘ルリ子原田芳雄か、最強だな。ルリ子は綺麗で、可愛いだけでなく、薄倖そうな演技がいいですな。原田芳雄は野性的なところが魅力ですな。

 動画はないんです。静止画で勘弁願います。アニメの主題歌でカバーされたらしいが、最近、籠ったような鼻にかかったかすれた声の歌手が受けるのか理解できん。それと息継ぎの音が大き過ぎると思うんですけど? なぜ?
 その点、森山良子はさすがです。

12組目 『もと ”赤い鳥” 対決』

白 : ハイ・ファイ・セット 『土曜の夜は羽田に来るの』
紅 : 紙風船 『竹田の子守唄』

 赤い鳥が、ハイ・ファイ・セット紙風船に分裂したのは、ご存知と思います。ハイ・ファイ・セット解散後山本潤子さんはソロで活動されてましたが、引退されました。紙風船は、うれしいことに現役です。

 ハイファイセットと言えば「フィーリング」が一番有名と思いますが、作詞:荒井由実 作曲:村井邦彦の『土曜の夜は羽田に来るの』に決定。『スカイレストラン』も捨てがたいですが。山本潤子さんの歌はピカイチです。何を聴いても素晴らしい、癒しの声です。

 紙風船の代表曲といえば『冬が来る前に』です、ハイ・ファイ・セットとの対比が際立ってきるので、『竹田の子守唄』に決定しました。
 赤い鳥バージョンとは歌詞が違います。「久世の大根飯 吉祥の菜飯 またも竹田のもんば飯」いいですね。

 平山さんってこんなに上手いのか
? 認識新たにしました、最高です。『冬が来る前に』もいいですが、より紙風船らしい曲です。

13組目 『外国地名対決 (大滝詠一編)』

白 : 森進一 『冬のリビエラ』
紅 : 太田裕美 『さらばシベリア鉄道』

  リビエラ(イタリアの避寒地)とシベリアの対決です。小林旭の『熱き心に』も捨てがたいのですが、地名が入ってるのでリビエラに決定。当時森進一が大滝詠一の曲歌うのかとびっくりしました。

 森進一の最後のヒット曲かな。松本隆の男のダンディズムちゅうんですか? これは男のおとぎ話です。現実にはありえません。

 こんな動画があるなんて、奇跡だ! 感謝です。なんとまあ可愛いこと。友人が今も太田裕美のファンで、つい最近も富山でのコンサート行ったらしい。
 大滝の『ロングバケーション』にこの曲は入ってますが、太田裕美 『さらばシベリア鉄道』は、大滝の『ロングバケーション』の前に発売されてましたね。

14組目 『辛いお酒対決』

白 : 渥美二郎 『夢追い酒』
紅 : 小林幸子 『おもいで酒』

 『◯◯◯酒』って歌は色々ありますが、私の記憶で印象的に覚えてるのはこの2曲です。
 『夢追い酒』の場合は、男に騙されて捨てられて、夜の酒場で泣いている。しかし最後には「夢を追いましょ もう一度」と前向きに終わってます。一方「おもいで酒」は、なぜ別れたかは不明であり、最後まで「くらしもあれた この頃は おもいで酒に 酔うばかり」と希望はまだないです。

 この前TV番組でご本人が語っておられましたが、渥美の父は「流しの元締め」で100人以上雇っていたらしい。渥美は後継者だが、自信も流し(演歌師という)をしていたとのこと。遠藤実大先生の歌謡教室に通ったところ、めったに顔を出さない先生と偶然会い、気に入られてデビューとなったらしい。デビュー曲はまったく売れなかったと。

 『おもいで酒』が売れるまでの苦労話を、何回もTVで聞いたことがあります。
 今まで何回もキャペーンをして、散々辛い目にあってきた。レコード店の前でチラシを配ってもすぐ捨てられるし、「集まって下さい」と言っても誰も見向きのしなかった。だからこの曲のキャンペーンも絶対やりたくなかった。しかし周りの人のアドバイスもあり思い直して、この曲で売れなかったら歌手やめる覚悟でキャンペーンに行った。レコード店の前に来たら黒山の人だかり。「集まって下さい」「押さないで下さい」に替わってた。” この瞬間に人生が変わった

「男はつらいよ」の47作目
で、地方のレコード店でキャンペーンをする売れない歌手役で、出演されてます。ご本人の経験そのままの役ですが、山田洋次のダメだしが厳しかったと。

15組目 『雨対決』

白 : 湯原昌幸  『雨のバラード』
紅 : イルカ 『雨の物語』

 雨対決って安易過ぎますが、ご了承願います。”雨”といえば、三善英史『雨』欧陽菲菲「雨の御堂筋』クールファイブ『長崎は今日も雨だった』、日野美歌『氷雨』等々ありすぎて困ります。

 湯原昌幸とスイング・ウエスト
の『雨のバラード』に決定です。湯原ソロバージョンは聴いたことがあると思いますが、スイング・ウエストバージョンは珍しいです。

 湯原ソロバージョンもいいですが、このスイング・ウエストのライブは最高です。貴重な音源アップに感謝です。年代的にはスイング・ウエスト知りませんし、湯原さんのソロバージョンもリアルタイムでは知りません。ソロは少しテンポがゆっくりですね。湯原さんって最初はコメディアンかと思ってました。マドンナ桃井かおりの「男はつらいよ」ではスケベな旅館の跡継ぎを演じてました。これが上手いんです。

 いやー、お宝映像ありがとうございます。イルカ若い、演奏最高。私はイルカのオリジナル曲より、伊勢正三の曲を歌ってるイルカの方がお気に入りなんです。「なごり雪」もいいですが、この曲とか「海岸通り」とか。哀愁が漂いまくりです。イルカのこの曲のため「雨対決」をつくりました。「なごり雪」だけじゃない、この曲を忘れてませんか? という意図です。

 しかし、この頃の伊勢正三って凄いな、『22才の別れ』『ささやかなこの人生』が有名ですが、最近になって『頬杖をつく女』をじっくり聴いたのですが、さらに進化してる。スティーリ・ダンのようなサウンドを目指していたとのこと。なるほどそういわれると分かる気がする。




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