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父親のPTA活動奮闘記 Vol #2 ~ 黒一点

紅一点の反対語。あまりポピュラーな言葉ではないようだ。PTA活動は、典型的な「黒一点」の世界。

高校生になって以来三十年以上、男が圧倒的に多い集団で過ごしてきた。男が圧倒的に多い進学校で男子クラス。大学は工学部。そしてメーカーで研究開発部門。もう圧倒的に男性が多い環境で、職場なんかは男60人に秘書さん一人なんてこともあった。

PTAの集団は、それが一気に、逆。初の会合に行ったら、ママさん40人くらいに、男性は自分と、PTA会長(なぜか会長は男性なんですね)の、二人だけ。

ママさんは気さくな方が多く、愛想よく挨拶たり声かけてくれたおかげで、足を踏み入れた瞬間の緊張は解けたんだけど、もう、五感に感じる全てが、経験したことのない、何か。

特に、耳に聞こえる音。もう、耳につくというか、やかましいと言うか。

断っておく。
別にママさんや女性がやかましい、と言いたいのでは「決して、ない」。単に、「自分が聞いたことのない音声」なので耳についた、ということだ。

この三十年聴き慣れてきた音声とは、周波数特性が明らかに違う。

最近流行りのディープラーニングでの異常検知に「オートエンコーダー」というものがある。正常な状態をインプットして特徴を掴んだ上で、新たな入力がその特徴に近ければ正常、遠ければ「異常」と判断するもの。

三十年間、オレの頭には、男中心の音声の周波数特性が「正常な状態」としてインプットされ続けている。

なので、PTAのママさんの集団の声は、「余の学習データにございません」って感じ、もう常に異常状態。
聞いてるだけで、いや聞かなくても、頭がクラクラ。会った瞬間の
「久しぶり〜元気〜」から終わらない、アレ。(以下略)

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