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スピリチュアルライター

二十歳そこそこの頃、入社した代理店で先輩のお手伝いをしていた頃。とあるお店に取材をして記事にする案件があった。自分と同僚の若手制作とベテラン男性カメラマン、そして女性コピーライターさんで取材に行くというものだ。

カメラマンさんはよく知ってる方なので、僕らのいたらない部分もサポートしていただいたんですが、コピーライターの方はお仕事はもちろんお会いしたこと無いお初にお目にかかりますな方

緊張しますよねー。そのコピーライターさんに「では○曜日の○時に現地で〜っ」てことで約束してたんですが、当日になっても現地に来ない。お店も準備万端、カメラマンもいつでもオーケー。ただしライターさんが来ない。場所間違えた?日にち?時間?メールではなく電話でだったと思うので確認のしようはないが、電話してもつながらない。

ちょっとザワついているこちらチームをよそにお店の都合もあるので、ひとまず撮影できるところからスタート。その間にどうにかそのライターさんを捕まえないと・・・と先輩に確認したり、再度電話したりととにかく気が気でならない。途中で事故にあったんぢゃないか?なんていうことも。

と思ったらどうやら向こうで電話がつながったらしく、何か長電話をしている。そんなに長く話する内容なのか?と思って聞いてみると

「今日は占いで外出は良くないと出たので行きません」

えぇぇえええええ!マジィ?ほんとにいってる?
そしてそれを黙ってたん?そこにいる全員飛び上がる(お店の人以外)
どうする?どうする?(笑)とりあえずお店の方には、取材だけ後日お願いしますと言い撮影だけやってなんとか終了。さすがにお店の人にそのまんまのことは言えなかったため、「あの・・・ライターさん事故とか?ご病気とか?」と心配されましたが、「まぁ体調がよろしくないみたいでハハハ・・泣笑」と誤魔化してその日は終了しました。

先輩の方もまあまあの量のため息をついてて「怪しいと思ったんだよなぁ」っていうね(笑)その後の処理は先輩に任せて、どうなったか聞くの怖かったので不明ですが、多分違うライターさんにお願いしたんだと思うんだけど、スピリチュアルライター(そんな肩書きは無い)って存在するんですね。南国の空気がそうさせるんですかね(笑)

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