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YOUARE(NOT)ALONE…… かなり久々に浅瀬オタクがシャニのコミュにグッと来た話

こんにちわ、梶原一郎です。今年もあと二ヶ月ですね。やばくね?

・前書き(読み飛ばし推奨)

 一応初めましてな方に僕の事を話すと、何か色々noteでは書いてます。シャニマスのライブレポとか論文形式の実質SS書いたり、逆噴射小説大賞に応募してみたりとしているここ最近なんですが、元よりnoteを始めた理由って振り返ってみるとそれこそ、初めて見たライブがMUSICDawnで、そこからゲーム始めて、あさひからストレイの魅力に嵌って……って感じで、そこから思った事を出力する場としてここがいいな、と思ったのがきっかけだったんですよね。

 だから最近まで結構寄り道というか、いやまぁ別に僕が書きたい事書いてるだけなんで勝手にしろって感じなんですが……最新シナリオのWintermute,dawnめっちゃめちゃ良かったんですよね~~~!

初見で驚いて、シナリオ読んで二度おいしいイラスト

 いや、ストレイライトのシナリオは初結成のStraylight.run()から一つ前のVS.まで良・傑作しかないんですけど、あの集大成、第一部完みたいなthe Straylightからかなり時間が経ってからの今回のWintermute,dawnがあまりに良かったんで、久々にコミュに関する感情を文に残したくなって、キーボードカチカチしてます。ここからやっと本題なんですけど。

・第一印象

 ごめんなさい、すい姫のSS書きてええええ~~~~!! ってなりましたね……。

 これはその、拙い二次創作ばっか書いてる人間の悪癖なんですけど、それ位明確にあさひに対する敵意を、トゲトゲとした感情をぶつけてくる存在のモブが出てきたのが新鮮で。

 一応サポコミュであさひと同じオーディションを受けて、選考を勝ち残るほどにはあさひ(よりかはもしかしたら若干落ちるのかな、わからんけど)と拮抗しうる実力の持ち主ではありつつも、あさひには初対面みたいな反応、誰だか思い出してもらえなかった(上に無邪気にサインをねだられるのって考えてみたら中々に中々な屈辱だと思う)って、結構気の毒な人なのもの僕のツボでしたね。

 でもここから僕のまっったく本編に反映されない妄想なんですけどすい姫さん、あさひにド直球に嫌いです(断言)したり、愛依にサインを頼まれた際に自撮りを取り下げたりするの、多分オーディション以前に因縁があったんじゃないかなって。と考えて頭に電球が点いたんですよ。

 すい姫ってもしかしたら、Straylight.run()であさひにダンスをコピーされたアイドルなんじゃないか? って。

 あの場では一応場の流れ的にあさひに勝ちましたが、きっと内心私よりも上手くキビキビとダンスを一挙一足真似された……とプライドズタズタにされた筈で。で、そこからあの芹沢あさひっての、ぜってえ許せねえ……って所属してたユニットなり事務所抜けて、そういう下駄を自ら脱いで一から芸能界の荒波に揉まれ、そうしてやっと「すい姫」というアイドルとして復活して晴れてゴールデンタイムの番組に呼ばれたら、宿敵のあさひに出会いーーーーって所からあの態度なら割と人としてダメじゃね?って疑問も浮かばない訳じゃないけど……でもそうなるとめっちゃ燃えるんですよね。

 今回の話が多々言及されているけど感謝祭を振り返りつつ新たな地点に向かう話なら、こう、ストレイ版のYMLLみたいなモブ視点の話みたいな感じで、原点であるrun()を振り返るイベントとしてすい姫を主体に置いた話が来ないかなぁ……って思ったり思わなかったりします。まぁ、すい姫さんが今後出てくる保証は全くないんで全部妄想です。ごめんなさい、長々と付き合わせてしまって。

・本題(YOUARE(NOT)ALONE)

 閑話休題……で、ここから真面目に物語に対する感想に入るんですけど、Wintermute,dawn(長いのでWMDと略する)、僕の中だとあさひが美点とされる好奇心旺盛と紙一重に抱えている年齢故の脆さ、危うさを読んでいる側に突き付けてくる、結構な重量のシリアスさ、重さがあります。だけどそれだけでなく、読後には心地の良い涼風を浴びる様な、爽やかな気持ちになれる……そんな凄く丁度の良いシナリオでした。個人的には。

 比較とかではないんですが、run()やthe~的な分かりやすい燃え、いわばストレイで良く言われている「少年漫画」的なシナリオでもなく、4???やVS.の様にあさVSふゆや、ふゆVSめいや最高の仲間、だからこそライバルという関係性を重視したシナリオでもなくて。どちらというとあさひの内面世界に深く切り込んでいく展開なので、結構読み解くまでに時間が掛かりました。こう、気合というか……。

 後ついでに、あさひがクラスメイトに割と無理難題を言われたり、(あさひじゃなくてプロデューサーに相談しない普通? と思うけど本人にまず話ぶつけた方が早いと踏んだのかな)海外展開を持ちかけてくる芸能関係者に誘われたり……と、あさひにとってはパッと頭のキャパを空けられない様な事態に見舞われるのも読んでいて辛かったり……。

 思えば僕らがよく知る芹沢あさひってメインイベントやPカードだと「無軌道で突拍子も無い事をする様に見えるけど、自分自身の信じる根拠や信念に基づいて動く鋭い感受性を持つ奔放な少女」って姿の行動を芸能的な面でも、プロデューサーとのやりとりでも感じ取れるんですが

倉庫に秘密基地と青空を作ろうとする発想にPが驚かされる空と青とアイツ
冬優子を驚嘆させるrun()のステージパフォーマンス
役柄を憑依させる事に成功したHousekeeping!

 反面、自分の納得出来ない事、意に反する事には年相応に反抗する14歳らしい面がある事もGRADのシナリオや4???とかでも提示されています。また、自分自身の抱えている不安や言語化できないモヤモヤを知らず知らずに溜め込んでしまう、無意識の脆さもあります。

 その脆さが如実に表れたのが、ステージに上がった先に何があるのか、もしもそこに求めている物がなければ……という不安に駆られた感謝祭で。この出来事がストレイライトの、もっと細かく言えば冬優子と愛依があさひという存在の「引き立て役」ではなく、同じステージに立つのに必要な一員となる覚悟を決める事となる大事な転換点となりました。同時に、ストレイライトがあさひの為にあるユニット、ではなくあさひが突出しているだけでは成り立たない、三人が競い合い、高めあえるからこそストレイライトは成り立つという事が分かる、そんなシナリオでした。

 そんな感謝祭を下敷きにしたWMD、感謝祭とどう違ってくるのかと言えば、一つにあさひを取り巻く環境の変化があります。芸能人である事でクラスメイトから思わぬ頼み事を受けたり、大手事務所からの海外進出という手招きに、あさひは本人の中で色々思う事があるのか、Pやめいふゆにこういった大事な事を黙してしまいます。そうしてパンクしていく心が、輝いていたり楽しかったはずのアイドルとしての視界を大きく曇らせ、虚脱感に見舞われてしまいます(本当辛いこの展開、でも14歳には色々背負わされ過ぎではある……)
 
 ここまでは本当にリメンバー感謝祭、的な感じなのですが、ここからの変化というとやはり大きいのはプロデューサー、冬優子・愛依、両者の様々な積み重ねを経てからのあさひへの対応だと思います。
 まずプロデューサーについて。これは勝手な推測なんですが空青の時やGRADの時には、あさひの心情や心理を読み解くのに結構苦悩……してきた(から一緒に出前とかしてた)プロデューサーが、あさひに対して一度ちゃんと向き合って話をしよう、でどこか広い場所、それこそ事務所や会議室みたいな、僕らが人と話をしよう、となると頭に浮かぶ様な密室ではなく、あさひが話しやすい見通しのいい場所を用意しようとする、そんな成長を見せてくる点かなと思います。

ここのP、全てがイケメンだった

 そこで立ち上がってくるのが、あさひがlandingpointでお世話になった船舶免許を持つお姉さんの存在で。この絡ませ方が本当に素晴らしい。Pが(まぁもしかしたらパッと偶然浮かんだだけかもしれないけど)あさひにとって心開けそうな場所は……で、海が浮かんで人間関係を辿っていく先にいたのがこの方ってのは自然だし(仮に蕎麦屋の大将ならどうなってたかも知りたくはあるけど……山かな?)

 最終話でサインの件を姪っ子さんにはちょっぴり気の毒だけど伏せつつ、自分の持つスキルがあさひの役に立っている事をしみじみと打ち明けるくだりは凄くぼんや~りとした褒め方になるんですけど、モブ……いや、この世界に生きる一人一人には、その人生に至るまでの奥行きと厚みがあるってのを示してくるのめっちゃシャニマスがシャニマスしてる~~!ってなって……ちょっとスマホ持つ手がプルプルしてしまいました。

ドラマがある

 ちょっと脇逸れたんですけどあさひの話に戻るんですが、最終的に僕があぁ、この話凄く良いなって思ったの、クラスメイトの事や海外進出の事や特番の事とかで周りが濁ってしまってしまうあさひに対し、めいふゆやPが改めてあさひときちんと話をしよう、向き合おうとするのを選択する事だったりします。
 その打開策がPなら海に連れ出して何もない景色の先を見ようと提案したり、めいふゆならthe~やWEBD、ifや4???やVS.……を経て、一緒に歩くとか肩を支えてあげる(まぁ結果的にはそうなる様にしてるんだけど)ではなく、俺らが突っ走るからついてこれるならついて来いよ! って挑発的な発破をかけるの、滅茶苦茶このユニットだからこそ出来る解決法だし、逆に言うとめいふゆが内面も実力も成長していなければ出来なかったであろう事だと思うと二重に美味いんですよね。ご飯が旨い! やっぱりストレイライトなんだよなぁ……となりました。

良すぎる
本当に良い

 そんな感じで纏めると、あさひに対してベタに言葉で表現したりはしないんだけど、決してあなたは一人じゃない、一人だと思わないでほしいというのをこれ以上なくドラマ的に、かつ抒情的に示してくれるWMD、最高や! という事を3000文字(厳密には2000文字くらいだけど)で書きたくなる位には好きなシナリオでした。ていうか頭に浮かんだのは完全に当てこすりだけど、エヴァのこれでしたね。

 まぁ考えてみたらあさひもシンジ君と同じ14歳だし、Qで散々突き落とされたりしたけれど、でも皆、碇くんの事が好きだから……一人じゃないのよ分かるでしょ、ってなるのも同じですよね。多分、知らんけど……。

皆、あさひちゃんの事が好きなんだよなぁ……。

 もうちょっと言うと、サポカードの真空の庭まで読むまでが本当の意味でのエンディングかなと。あのクラスメイトがアイリスアウトしそうな(とほほ~すい姫のサインじゃないんか~い!)小粋な展開と感謝祭での借りとのダブルミーニングな「借り」もいいんですけど、「かえってくるもの」の池で遊んでいたら怒ってくる大人をなぞらえつつ、あさひなりに気に掛けてくる人を反芻する描写や、ちっちゃい頃のあさひがどこに行こうって駆けだす様な終わり方がもうなんか、名作映画の終わり方じゃん、この後スタンドバイミーとか久石譲のsummerがかかる感じの……ってなって本当良かったです。

後書きに代えての雑文

 何かこれだけ書いといてあさひの内面とかについて全然触れてない感想になっちゃったんですけど、そこら辺に関してはこの水餃子さんのふせったーが最高のサブテキスト(というのも個人の感想には良くないかもだけど本当に良い文章なので……)なのでこれを読んで頂ければいいかなと思います。

 実を言うと僕がこのnoteを書こうと思ったのも水餃子さんのこれを読んで触発されたのもあるので……。水餃子さんって本当凄い。

後、細かい所というか小ネタ集
・冬優子のこのあ~あ、参ったわみたいなモーション好き。冬優子って本当に仲のいい人の前でないとこんなちょっと漫画みたいなリアクションしなそうなのもいい。

・意識されてるのかはわからないけど、あさひの14歳って年齢設定はホントに絶妙だと思う。シンジ,というかエヴァの14歳とか楳図かずおの14歳とか世間的には十分子供ではあるんだけど、世界の広さや怖さに直面する年齢として妙にしっくりする。

・冬優子があさひの様子に対してやる気がないとか無気力、じゃなくて腑抜けって評するのがいかにも冬優子の語彙力で好きすぎる。あんまり日常会話であの人腑抜けてる、とか使わない気がするけど、この三文字のチョイスに冬優子のあさひへの表面には出さないけどふゆと戦うに値する奴がしょぼくれてんじゃないわよ……! って熱を感じる(あとこれを受けての愛依ちゃんの出し抜けるけど本気のあさひじゃなきゃ意味ないって台詞も好き。ストレイってやっぱサイヤ人だと思う。

・シャニマスの全てのメインイベントを読めてはいない人間がこんな事書くのもウルトラ浅はかなんだけど、WMDもだし、例えばアンティーカの感謝祭や薄桃色にこんがらがってとか、セブン#スとかのアイドルがアイドルってスタンスを一旦剥いで、一個人として話し合おうとする、話さざるおえなくなる場面の良い意味での生々しさ、その人本来の顔が見えてくるのがシャニマスを追いかけてる理由かもと思ったり。WMDは今回はあさひにフォーカスされたけど、あさひも冬優子も愛依もアイドルってステージを降りたら怒ったり悲しんだり、喜んだりする、十代のどこにでもいる普通の子だという観点は常に忘れない様にしたい、いや、私はシャニPではないので頑張るのは彼ですが……。

・WMDを読んだ後、何となくあさひの記念すべき初SSRなジャンプ!スタッグ!!!のtrueを見直したら、シャニPがあさひに連れられてぶらりと知らない街を電車に揺られながら眺めるという内容で、これがWMDのサポまでを含めて完結とした場合、こじつけではあるんだけど、どこか綺麗に繋がっている様に見えて勝手にホロリと泣いてしまった。

ジャンプ!スタッグ!!!のtrue。今読むとまた味わいが変わる
真空の庭の滅茶苦茶良い締め

 思えば、ジャンプ!スタッグ!!!の時はPもまだあさひの事を知り始めたばかりだし、あさひ自身も(まあ時系列自体は不明だけど)アイドルに、ストレイライトになり始めたばかりでこの先にどんな道があるかもわからない、けど楽しみに満ちているだろう状態で。
 それから2年以上余りーーーーPも色々悩んだり紆間違えたりしながらも、あさひにとって行き先を、彼女の向かう先をそっと指し示せる地図に、コンパスになれる存在になりつつあり、またあさひもP、冬優子、愛依、もっと沢山のあさひをほっとけない人達に背中を押されたり,手を伸ばされたりしながら、昔の自分ではきっと行けなかった遠い遠い場所へと向かえる様になって。そう考えると、WMDって勿論ストレイライトが主体の話ではあるんだけど、ある意味であさひが強い部分も、弱い部分も、アイドルであることも14歳であることも全てひっくるめて、あさひがあさひである事を再定義しながら、もっとその先にある光を見出す、きっとこれから訪れる、あさひの中の眩しい可能性の話でした。芹沢あさひさんに光あれ。

 なんか小ネタ集のはずなのにこれが纏めみたいな文章書いちゃったのでそろそろこのダラダラとした感想を終わりにしたいと思います。最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。シャニマス、やっぱり好き。最高。
 それでは、梶原一郎でした。次の記事は多分シャニマス全然関係ない記事になると思います。近いうちに、また。


 あ、後すい姫の二次創作は割とマジで書きます、忘れない様にたまに聞いてください(傍迷惑)

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