作品のAI学習禁止について思ったことと未来のお話【mimic】

AI学習禁止について


AIに自分の絵が学習されることについて抵抗感があるのは
自分も絵を一応は描く立場なので、感情的にすごく理解は出来る、
がおそらくもうAI学習の流れは止められない
そもそも絵柄の人間学習がOKで機械学習はダメなのかというのもあるし、
今のところ法的には問題はない、AIの作る成果物が他者の作品に類似していたりしたら問題にできるだろうがそれも判断が難しい領域である
絵柄には著作権はないので

人間が学習する過程で機械をいくらでも使用してきたはずだがその機械が進化を遂げて今の形、AIになっているだけとも表現できる

そもそも日本だけで規制をしたところで外国の企業やエンジニアがAIにネット上の絵を入れ込んでしまうだろう
イラストレーターの個人個人がAI学習禁止声名を発表したとこでデジタル世界は国ごとの境界はシームレスであるが故に止められない

歴史的にテクノロジー、技術革新によって機械に代替される領域があるのは
どの時代でも仕方のない事だ

技術革新の阻害問題


ファイル共有システムの先駆けwinnyの例は有名だが
結果論規制や批判によって発展を阻止してしまったわけだ
今やyoutubeなんかで当然のように扱ってるのを見ると
どのみち時間が経てば浸透してしまうものだ
今のビットコインやNFTなんかもそうなんだろうと思っている
新しいモノの受け入れには時間がかかる、時間がかかる事は仕方がないが
技術の発展の邪魔をしてしまうのは誰の得にもならない

第1次産業革命で大量生産の実現、コスト削減、品質の安定なんかは
今の状況を考えれば誰にとっても良いことのはずだ
だがもちろん当時仕事が奪われると大反対していた労働者はいた
写真もこんなにも便利なのに大昔仕事が奪われると反対した画家はいたし
今だってウーバーや自動運転に反対するタクシー会社もいるだろう

当然だが近代兵器があれば一流の武闘家より銃を持った一般人の方が強くなってしまう格闘技最強の人間もワンクリックで倒せるようになってしまう
技術革新とはそういう事が起こる、
今回のAIも非常に似ているこれは認めなければならない
自分達が苦労して蓄積した技術もワンクリックで誰の手にも入る
これはもう仕方のないことだと思います

しかし冒頭にも言いましたが気持ちはすごく分かるのです
反対している人は技術発展視点では良くないかもしれない
がそういう人達が芸術発展に関わったことも本当だと思うので


デジタル時代のシェア


今はネット上に絵を上げた段階で個人的にその絵を自由に閲覧、コピーできてしまう昔に比べたらシェア精神が強い時代に徐々に移行しているように感じる

こんだけ気軽に二次創作がウェブ上で大っぴらに出来ているのも何か変だ、
一応二次創作は合法ではないはずだ
著作物を作者の許可なく改変することは翻案権または同一性保持権の侵害となるし、トレース(模倣)して描く場合(創作性がない場合)などは複製権の侵害となる、まぁ当然権利者が何も言わなければ問題にはならないが
これだけウェブ上で平常運転のように散乱している(見れるのは有難いですし自分も二次創作をやってはいるのですが)昨今
もうある意味多少の権利も全員で共有しているというのに近づいているのではないかと感じますね

そんな中で出て来たこのAI、もう共存するしかないんだと思います
AI学習禁止よりAI学習歓迎くらいに構えてた方が良い
絶対に絵描きにもAI活用の利益はある、逆に削られる領域も多いとは思うが
AIを使うことを割り切った絵描きが今後増えるような気もする

それでも不安なディストピア領域


誰でもワンクリックで素敵な絵を量産できてしまうとなると
まだ浸透はしてないがこれが猫も杓子も使い出すと
コンテンツとしての絵の飽和が加速するだろうと思う
ただでさえ絵描きの技術インフレとデジタル化で絵の飽和はSNS上では起こっているのにこれがさらに拡大すると一体どうなるのか。
全然予想もつきません、ただでさえ飽和しているコンテンツ消費で忙しいユーザーの時間を更に奪い合う感じになるんでしょうか
もう作家のタレント性とか他の要素で付加価値をつけていくしかないのかもしれません

SFちっくなコンテンツの未来の話

もしあと10年後くらいにAIの進化進めば一体どうなってしまうのか

今まで色んなコンテンツは見て来ましたが
なんとなく人はコンテンツとしては変わらないもの、を好むのではないかなあと思うんですよね
例えばアイドルはずっと同じ容姿ずっと同じキャラで活動を続けてほしいですよねその時点でのアイドルが好きなんですから、いやいや変化も含めて好きだよって言っても自分の許容できる変化の範囲に限ると思います
当然これらは漫画にも絵にも言えると思います、昔はこの絵描きさん漫画家さん好きだったのになあと言うのはよく聞きますし自分も経験があります
コンテンツの作り手が変わるついでに自分の感性も刻々と変わりますがそれとピッタリ合わせてくれる作家やアイドルは中々いませんよねえ

しかし機械(AI)は変わらないものは大得意で一度パターンを入れてしまえれば変わらない作風で自分好みの新作を大量生産してくれる事でしょう
そうなると人はコンテンツはおろか、もはや恋愛すらAIを選んでしまうのではないかなあと

個人的には容姿や感性、何もかも変化していくのが当たり前の人間自体を愛す方がなんとなく正しいと思う反面
コンテンツみたいなものは自分好みのものを選び放題であるが故
当然変わらないものの方がいい、そう言う意味で言うと人々は結局いずれ機械(AI)の作ったものを選んでしまうかもしれませんね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?