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ファースト・テイク

 カウンターの上に見えたバーガーを食べた。パサパサしているけどわるくない。横にあふれたポテトを食べていると、店員さんが駆け寄ってきた。何か驚いたような様子だった。

「そちらは……」
 必死に適当な言葉を探しているように見えた。

「別の人のですか?」

 店員さんの表情から、僕は察した。バイキングみたいなところだと思っていたが、どうやらやってしまったか。だけど、食べ始めてしまったものは、もうどうしようもない。

(今回だけ)

「今後は、番号をご確認の上で……」
 親切な店員さんの前向きな言葉に救われる。
 僕はこの街が好きになりそうだ。

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