【日記】フードコートのブルー


 今日はフードコートに行きました。一人で歩いて行きました。フードコートに着いてホットコーヒーを頼みました。まだシロップがかかる前のかき氷を抱えて店の人は忙しそうでした。程良く利いた冷房が心地よくて、帰る頃には寒くなっているだろうなと思いました。ホットコーヒーをテーブルにおいて、しばらくの間ぼーっとしていました。ちょうどお昼時ということもあって、大勢の人々が席を埋めていくようすを眺めながら、ぼーっとしていました。

「あー、もったいない」ぼーっとしていくこの時間が、とてももったいなく思われました。この時間を日記を書くために当てなければ。(コーヒーを飲むことと日記を書くことを比べたら自分の中で大事なのはどっちだろう)日記日記と思いながらも、なかなかやる気が湧いてこませんでした。ぼーっとしながら時々コーヒーを口に運びながら温めている日記のことを思いました。

「遅れているな」まだ昨日の日記も一昨日の日記も書き終えていませんでした。(まだ書き始めてもいない)このままではいつになっても今日の日記に追いつくことができないかもしない……。こんなことならフードコートになんて来るんじゃなかったと思いました。そしてコーヒーを一口含めばとても美味しくフードコートに来てよかったと思いました。さて、日記を書くことってそんなに大事かなと疑問に思いました。

「もう日記のことなんて忘れてしまえ」日記を心から追い出してしまえば、純粋にコーヒーの味を楽しむこともできると思いました。ふと顔を上げて見ると、箸を持つ人、麺を啜る人、丼を抱える人、お弁当を広げる人……。フードコートと純粋に向き合う人々の姿に圧倒されてしまいました。日記のことを忘れてぼーっとしている内に風が冷たく感じられて、シャツを羽織りました。

#ビュア #ぼーっ #日記 #フードコート #エッセイ

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