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【詩集】忘れ物がかり

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忘れた頃に詩を書いています
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#日記

誰だっけね

どうしても思い出せない人の名を 誰かにきいたことはあるかい どうしても思い出せない人の名…

ロボモフ
3年前
9

笑い物

誰もかわってくれないと 泣いた夜もあった 誰かが僕の名を持ち上げて 誰かがその後に続いた …

ロボモフ
3年前
9

くれない12月21時

「申し訳ございません。  ホットコーヒーは売り切れました。  (アイスコーヒーでしたら………

ロボモフ
3年前
8

ハエとイルミネーション

とっておきのものは みんなとってあったのだ 12月の プッシュ回線に押し出されて 突如使命に…

ロボモフ
3年前
11

今日は何も考えない

多分大丈夫だろう 私はきっと大丈夫だろう 少しくらいいいじゃないか 自分で決めたことだけど…

ロボモフ
3年前
14

スイッチがない

天井の明かりが消えない リモコンが利かない 強く押しても近づけてみても駄目 電池を交換して…

ロボモフ
3年前
5

ヘヴィメタル(それがいい)

「根を詰めすぎるとよくないよ」  その忠告は正しいものだ。だけど詰めなければ隙間が空いて余計なものが入り込んでくる。お腹が空きすぎて痛くなったこと。友達が笑いながら裏切ったこと。古書の匂いが奪われたこと。3月の終わりに引き裂かれたこと。コーヒーカップがあふれたこと。邪魔者扱いされたこと。濁った現実と忌まわしい記憶が、呪いのように押し寄せてくることをとめられない。 「根を詰めるのはよくない」(それは何に対して……?)  その正しさは揺るがないものか……。  不意に戻ってきた

離れワーク(あとがきに続く)

 誰もいなくなったマンガルームでコミックを1から順に並べ直す。もしも最後の数が最終巻なら…

ロボモフ
4年前
7

傘とイヤホン

 日記には雨の日のことが書かれていた。  君は土砂降りの雨の中を傘もささずに歩いた。ささ…

ロボモフ
4年前
6

推定迷子

自動ドアが開いて猫が入ってきた 白とオレンジの細い猫だった まっすぐこちらをみた 屋敷の奥…

ロボモフ
4年前
5

夏休み前の誓い

花火がはじまる前に家を出よう 盆が過ぎる前に音頭を取ろう みんなが帰る前にお茶を出そう …

ロボモフ
4年前
2