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【東大デノ‘’日本酒の今後の未来…】

2015/11/30

先日の土曜は東京大学で開催された日本酒の講演会へ参加。
“清酒をめぐるイノベーションとバリューチェーンの構築”

【酒文化研究所 山田聡昭さん】
消費や流通の現状のお話の後、
清酒の市場拡大には
『間口の拡大』=ユーザーを広げる(最近登場しているカジュアルな価格帯の大吟醸酒・スパークリングSAKEなどすっきり飲みやすい清酒へ、若いユーザーを増やす導線となることへ期待)と、
『付加価値の向上』=特定名称酒や地酒など。
の両方向を。

これからは
″あえて大吟醸とは名乗らず、産地にも縛られない最高品質の原料米を使用したお酒造り″
″風土品質=テロワールを表現したお酒造り″ではないか、との提案。

ユーモアを交え会場を暖めながらの講演、講演会のテーマに沿った提案は非常に面白かったです。

【永井酒造株式会社 永井則吉さん】
若いころに飲んだDRCのワイン″Montrachet″、熱いワイン醸造家との出会いなどに影響を受け、
工学部卒ながら実家の跡を継いで酒造りを始める。

ところが兄弟揃ってまだ20代の頃、造りも半ばでご両親が他界、
それからは海外事業も失敗し経営不振、倒産寸前に追い込まれる…
そんなとき、ある人に言われた言葉
『なぜ、何のために、どこを目指して日本酒を造っているの?』

これが原点回帰となり酒造りの哲学、visionを明確にさせる。


永井酒造さんの目指すところ
蔵のある群馬県川場村の″自然の恵みに敬意と感謝を持った酒造り″

世界初、『ワインと同じく日本酒で飲むシーンの提案を』
それを表現する″SPARKLING″・″LIGHT″・″VINTAGE″・″DESSERT″ のテーマで、
ワインのコースように順序立てたサービスを心がけたSAKE造り。

米で造る妥協のない最高のスパークリングSAKEを造る為フランスのシャンパーニュへ研修に。
そして700回以上の失敗を経て実現させる。

多くの失敗や辛い逆境を乗り越え、自然、地元、人に感謝した酒造りに、凄く熱い思いを感じ、絶対に酒蔵に訪問したいと思いました。

人・自然に感謝しどんなに苦しい環境も一生懸命に向き合うこと、思いを表現できるお酒造りの魅力と、
人生のようにそんなに簡単にはいかない、けどそれ以上の努力で完成した一本があるのだと心打たれました。

仕事の為講演を最後まで聞けず残念でしたがこの感動を忘れずにいたい。
魅力溢れるお話、お酒造りに感謝です。

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