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リンゴの街

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アルマータはリンゴの街だったと手帳に書いてある。リンゴの木は砂漠でも育ちやすく、木陰を作る。家々はリンゴの木陰に身を隠す。アルマータの街はリンゴの木陰の間にポプラ並木が続き、景観はシルクロードが栄えた頃の名残を残している。道幅は広くやけに近代化されている。そんな街で、キュウリのサラダとボルシチを食堂で食べていた。それにしても店主の日焼け顔は日本人そっくりだ。どこか、故郷で出会ったことがあるような、見覚えのある人たちがそこにはいた。アルマータの人たちの瞳と肌色はそれにしても身近過ぎて戸惑った。レストランの女性が弟に似ていると話しかけてきた。日本人しか知らない私には不思議なリンゴの街だった。ここもアジアなのだ。アルマータのインツーリストはバクダットという男性だった。山頂に展望台があるというので案内してもらう。山頂には公園があり、公園では新婚カップルの記念撮影が繁盛していた。


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