笑いの壷(Sence of Humor)
これも老化の一つであろうか、些細なことに感動し涙もろくなったようだが大声で笑ったり、笑いに壷にはまった記憶がない
crack up とかlaughing fit などの英訳もあるようなので、壺にはまるのは世界共通のようだ。
AGTに挑戦した日本人のperformanceはほとんどの観客が笑いの壷にはまっていた。その場にいれば、ロベルトもつられて大笑いしていたかもしれないが?
今アメリカや海外に渡ろうとする(”渡る”とは大袈裟な言葉かな?今の若者は”引っ越す”ぐらいの感覚でアメリカに向かっている)若者が羨ましい。
ところで、昔のビズネスランチでの経験を時々思い出す。何を食べたかではない、ロベルトはアメリカに向かないのではと、落胆した時のことだ。
英語もたいしてうまくなかったが、”海外でうまくコミュニケーションをとるには、よりもっと大事なものがあった。”と、Tony(本名Tonikaku)君が思い出させてくれた。
アメリカでもっとも稼いでいるのはスタンダップコメディ(Stand-Up Comedy)のお笑い芸人だ。コメディアンが観客の前で直接観客に向かって話す。ユーモラスな物語やジョーク、政治、宗教、人種差別、時には下ネタも、何でも関係なく面白おかしく皮肉を交えて喋る。かなり過激にもなる。どんな話をしてもいいが、笑いの壷をはずそうものなら、会場から一斉にブーイングがとんでくる。。
ビズネスの食事会ではしばしば時間潰しやデザーにスピーチが求められる。日本語でも笑いの一本も取ることもできない自分に順番が近づいてくるとドキドキする。上司は何でもいいから話なさい。短くても、みんな笑わなくても、とにかく立ち上がりひとこといいなさいと、強要してくる。
『アメリカで小型飛行機のライセンスにチャレンジしようとしていた。1980年代の中頃だ。
アメリカの国際空港は大きい。昼と夜間2度単独飛行をしなければならない。管制塔との英語でのやり取りがまずは不安だらけだ。遠くに滑走路が目視できるところまで近づいてきた。まだ、管制塔とは交信できていないが、後戻りは出来ない、直進あるのみ。
”this is Cessna 207F approaching from Tokyo Japan ”
”Cessna 207F, Welcome to Nashville from Tokyo Japan. This is Nashville tower” “Make straight-in runway 20C right”
おいおい、俺の無線、聞こえているじゃないか”。“早く答えてくれよ。“Roger” その後しばらくして別の交信が聞こえてくる ”Delta 321、 Cessna 207F approaching runway 20C right” そうだ、ここではロベルトは一人ぼっちでない。管制塔もデルタのパイロットも私を見ている。それはそうだ。何かあると彼らのほうが大変だ。そう気付くと急に安堵と自信が沸いてくる。』
緊張のあまりJapan.Tokyoから来たと言ってしまったこと。管制塔もJapan.Tokyoからかと驚きながらこたえてくれたこと。こんなJapanのネタでも当時は受けたものだ?。日本企業がまだ珍しい時だったので、Japanというだけで受けた時代もあった。
アメリカ人では,あいつは面白いやつだ、humoreのセンスがあるやつだと言われるのが大事。
日本人も本格的に英語で笑いの壷を探しにきている。
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