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なぜ ”わざわざ” 「カスタマーサクセス」が必要とされるのか

はじめに

HiCustomerで営業をしている白石大貴(@slice_rice)といいます。
私事ですが、2020年10月1日より、カスタマーサクセス向けの管理プラットフォーム「HiCustomer」を提供するHiCustomerで働き始めました。

自分にとっての区切り、かつカスタマーサクセスど真ん中の会社で働く自分の中での整理の意味も込め、「そもそも ”カスタマーサクセス” ってなんで必要なんだっけ?」という問いに向き合いたいと思います。(noteデビューなので、暖かいフィードバックいただけると嬉しいです・・・!)

1. 冷静に考えて、「カスタマーサクセス」って特別なことだっけ・・・?

SaaS界隈では今や当たり前に使われている「カスタマーサクセス」ですが、初めて聞いたとき皆さん思いませんでしたか。「それって何か特別なのか・・・?」と。
HiCustomerに転職した身ながら、ふとそんな思いに至りました。

そもそも、お客様に何らかしかの商品・サービスを届け、価値を感じてもらい、その対価としてお金をもらう。
これがビジネスの基礎の基礎であることは疑いのないことかと思います。

即ち、自分達が提供した商品・サービスによって「お客様の成長・成功(=カスタマーサクセス)」に近づくことができたから、価値を感じてくれ、対価としてお金をいただくというのがあるべき姿であるはずです。

決して「お客様にとって価値は無いが、高く売れそうだから売る」「お客様が価値を感じられるかなんて知らん、そんなことには責任持たん」といった姿はあるべきでは無いと思っています。(残念ながらそういうビジネスが世の中にあることは事実ですが。)

そう、ビジネスにおいては、お客様の成功(=カスタマーサクセス)を追い求めることは当たり前すぎるはずなのに、これまではそうではなかったからこそ、世界的に「カスタマーサクセス」という言葉が登場し・概念へと昇華し・あらゆる角度から科学されている真っ最中、という状況になっているのではないかと考えられます。

2. ”わざわざ” 「カスタマーサクセス」が必要な理由

上記で述べた通り、ビジネスやる上では誰にとっても「あたり前」であるはずなのに、 ”わざわざ” 部署 / 組織が立ち上げられ・専用のプロダクト(HiCustomer!!)が登場し・白書なんてものが存在する(完全に宣伝)。
このような現状が当たり前となっている理由を、自分なりに言語化してみました。

2-a. テクノロジーの発達がもたらした、①サービス提供のあり方及びビジネスモデルの変化と②消費者(受益者)マインドセットの変化 ※よく言われているやつですね

まずはマクロの変化によるところが大きいでしょう。
(色んなところで語られていることなので、サラッと読んでいただければと。)

(ソフトウェアサービスに限定した話になりますが)クラウドの発達により、サービス提供の形を、納品・インストール型から必要な時に必要なだけ使ってもらう "as a Service" 化させることが可能となりました。

結果として、
・お客様の状態(サービスの利用状況等)がデータで把握できるようになり、PDCAを回しやすくなった
・お客様目線では、常に最新状態のサービスにアクセスし、利用することができるようになった
ことで、 "継続的" な "利用" をベースにその対価を支払う、サブスクリプションモデルが台頭してきました。(=①)

更に、
・インターネット環境さえあればすぐにサービスが使え、その価値を確かめられるようになった(Time to Valueが短くなった)
・価値を感じられなくなったサービスは、アンインストール等の必要もなく、すぐに利用を止められるようになった(スイッチングコストが低くなった)
という変化も起こっています。(=②)

上記①・②のような、テクノロジーの進化がもたらした不可逆な変化が、結果として、お客様の成長・成功を中心に企業活動を行う「カスタマーサクセス」の重要性を爆発的に高めた、という背景があります。


という、いわゆる「綺麗な」整理は可能なのですが、このようなマクロ環境の変化だけが「カスタマーサクセスに "わざわざ" 取り組まねばならない理由」になりうるのでしょうか。
個人的にはもう少しもう少し根源的な、ちょっと目を逸らしたくもなる事実に起因するところが大きいと考えています。

2-b. 企業は放っておくと自己中になる

あまり聞こえの良いものではないですが、これが私の考える「カスタマーサクセスに "わざわざ" 取り組まなければならない理由」です。

本来的には当たり前に(空気を吸うかの如く)追及すべき「カスタマーサクセス」ですが、意識せずに当たり前に昇華させることは難しい、というのは、多かれ少なかれ皆さん思い当たる部分はあるのではないでしょうか。

営利活動を営む以上、利益を追い求めるのは当然です。事業を継続し、お客様に価値を提供し続けるためにも、追い求めてしかるべきだと思います。
が、ここを追及しすぎる・過度な利益目標を会社として掲げると、目的と手段が逆転し、お客様の成長・成功(=カスタマーサクセス)ではなく自社の利益がゴールになってしまう、 "自己中" な状況が発生しがちです。

また、組織が大きくなると、どうしても社内ステークホルダーが多くなる関係で、いわゆる「外ではなく、内を見て仕事をする」人・文化が、少しずつ生まれてきてしまうという現象も、 "自己中" 現象の一つかと思います。

このように、自己中の引力は我々の想像以上に大きく、企業は放っておくと自己中になるため、カスタマーサクセスという部署が作られ・カスタマーサクセスのノウハウが科学され・専用のプロダクトも生まれてくる(しつこいですが、HiCustomer!!)のではないでしょうか。

3. まとめ:自己中の引力への対抗策としてのカスタマーサクセス

長々と書きましたが、個人的な結論として、「自己中の引力への対抗策として、カスタマーサクセスは "わざわざ" 取り組むべき」だなというところに落ち着きました。
尚、このような「自己中の引力への対抗策」としては、MVV(Mission / Vision / Value)の策定と浸透・ステークホルダー間の利益をアラインさせるビジネスモデルの構築等、他にもあるかと思いますが、この辺りはすでに多く語られているので今日はここまで。

最後に

10月から働いているHiCustomerでは、そんな「自己中への引力」に負けない事業・組織作りを可能にするプロダクトを開発しています。

カスタマーサクセスの重要性は徐々に日本でも高まってきていますが、まだまだ市場としては黎明期であり、プロダクトを作り事業を伸ばすだけでなく、市場を作っていく・良い方向へ導いていくという気概を持って取り組んでいる、そんなフェーズの会社です。

そんな環境や事業、プロダクトに少しでも興味を持ってくださる方、ぜひお気兼ねなくご連絡ください!(特にエンジニア、絶賛募集中です!)



もちろんエンジニアに限らず全方位で採用中ですので、TwitterFacebook等でぜひご連絡ください〜(ちゃんと更新しないと・・・)
まずはフランクにお話しできればと思います〜

それでは今日はこの辺で。


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