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オリジナル警戒標識: 対向車注意・追突注意・事故多発

警戒標識の中でも特定の道路管理者によってのみ設置され、特定の場所にしかないめずらしい「対向車」「追突」「事故」系警戒標識について見てみよう。これらは法定外看板や道路標示として設置されている場合が多く、警戒標識として設置されている場合は珍しい。場所が特定できるものについては、できる限りGoogleストリートビューへのリンクも提供している。


標識・看板を設置する目的

意味としては「(215)その他の危険」に相当しており、通常の警戒標識で表現できない道路上で警戒すべきことや危険を知らせ、注意深い運転を促すのが目的である。

対向車注意は、峠や橋梁などの上り坂の頂上付近や道路の曲がり角付近で対向車が見えにくい場所に設置され、正面衝突やすれ違いに対して注意を促している。追突注意は追突事故が多い場所に設置され、注意を促している。事故多発は、見通しの悪い交通量の多い交差点付近や勾配の急な下り坂に設置され、出会い頭の衝突等に対して注意を促している。

これらは、どれも車両が再起不能になったり死亡事故につながる可能性があるため十分に注意したいところだ。

標準形が存在しないが複数の道路管理者で同一図柄を使う場合も

それぞれの図柄には標準形は定義されていない。敢えて定義するなら、「(215)その他の危険」に補助標識で警告内容を記載するものだ。実際、そのように運用されている例も多くみられる。一部の道路管理者では、「(215)その他の危険」を使わずにオリジナルな図柄で警告内容を表現している。

(215)その他の危険

また、オリジナル図柄を採用する際には、まったく独自のものを作らずに、他の道路管理者が作成した既存の図柄を参照することも多いようだ。

その他、法定外看板として設置されている例も多数あり、看板の形や図柄も様々である。

対向車注意

警戒標識「対向車注意」
左上から右下に向かって
❶対向車注意(衝突+対面)、❷対向車注意(感嘆符+対面1)、❸対向車注意(感嘆符+対面2)
❹対向車注意(勾配+車)、❺対向車注意(勾配のみ)、❻対向車注意(すれ違い)

長野県小県郡長和町古町 国道254号線 (Googleストリートビュー)
北海道枝幸郡枝幸町目梨泊 (Googleストリートビュー)
長野県小県郡長和町大門 (Googleストリートビュー)
❸岩手県宮古市田老野原
京都府相楽郡精華町北稲八間唐子谷 京奈和自動車道側道 (Googleストリートビュー)
長崎県長崎市川平町 県道45号線 (Googleストリートビュー)
福島県いわき市勿来町白米広町 (Googleストリートビュー)

追突注意

警戒標識「追突注意」
左から右に向かって
❶追突注意(文字入り)、❷追突注意(イラストのみ)

福岡県北九州市戸畑区西鞘ケ谷町 県道51号 (Googleストリートビュー)
熊本県上益城郡益城町小谷 県道36号線第二空港線 (Googleストリートビュー) - オーバーハング式

事故多発

警戒標識「事故多発」
左から右に向かって
❶事故多発(車1)、❷事故多発(車2)、❸事故多発(矢印)

千葉県勝浦市墨名 国道297号線大多喜街道 (Googleストリートビュー)
千葉県夷隅郡大多喜町葛藤 県道81号線清澄養老ライン (Googleストリートビュー)
沖縄県石垣市登野城 国道390号線 (Googleストリートビュー)

それぞれの図柄の場所は、拙作の信号機・交通標識マニアの名所マップも参考にしてほしい。

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