交通標識のサイズは?
町中にあふれる交通標識。内閣府が毎年発行している交通安全白書によると、規制標識及び指示標識の設置枚数は、全国で約965万枚もあるという。そのうち約55万枚が大型標識 (灯火式、反射式又は自発光式) である。
交通標識も小型、標準、大型、超大型、のように何種類かのサイズが存在する。この記事では、交通標識のサイズがどのように標準化されているのかについてみてみる。
標準サイズは60cm
道路標識のサイズや、そこに描かれている記号や文字に関する規格は、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令 別表第二 (第3条関係) - 総理府、建設省令第三号」(別名、標識令 別表第二)で定義されている。
標識には円形、正方形、長方形、五角形、三角形など、いくつかの形に分類される。それぞれ、標準サイズとして記載されている主なものをピックアップしてみた。(サイズが豊富な案内標識や一部の長方形/正方形規制標識を除く)
これを見ると、よく見かける丸形や正方形の規制標識は横60cmのサイズとなっている。ひし型の警戒標識や逆三角形の一時停止は横幅の最大長は60cmではないが、尖った形であることを考慮すると、だいたい60cmの幅の中に納まることが上の図からもわかる。一方、補助標識は2/3の大きさである横40cmでデザインされている。尤も、長方形の補助標識の横幅は、最近は視認性を重視して1.5倍の横幅60cmで本標識と合わせているものが多い。
サイズのバリエーションと設置基準
規制標識、指示標識、警戒標識は横60cmを標準サイズとして、1/2倍 (30cm)、2/3倍 (40cm)、1.5倍 (90cm)、2倍 (120cm)、2.5倍 (150cm、100km/h以上の高速道路に設置される警戒標識)といった規格が存在する。これらのサイズはどのように使い分けるかについて大まかな基準は以下のとおりである。
● 1/2倍: 単独で設置されることはなく、ゾーン30の長方形規制標識の中に描かれた最高速度や駐車禁止の規制標識のように、デザインの一部として描かれる。
● 2/3倍: 都市部の生活道路、片側1~2車線の道路
● 1倍: 郊外の一般道路、都市部の一般道路や幹線道路。高速道路のインターチェンジ内でのサイズ。
● 1.5倍: オーバーハング型の標識、交差点付近の規制標識、高速道路における標準サイズ
● 2倍: オーバーヘッド型の標識、高速道路における拡大サイズ
● 2.5倍: 高速道路における拡大サイズ
設置例
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