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持続化補助金に採択された新聞店の事例から学ぶ計画書の書き方②

 電車内で新聞紙を広げて読む人はめったに見なくなりました。一般社団法人日本新聞協会によると、2001年の新聞発行部数は53,680,753部でしたが、2021年には33,027,135部と20年間で20,653,618部、約38%減少しています。

 このように苦境に陥っている新聞業界ですが、当然のことながら新聞の定期購読をする世帯に日々新聞を届ける新聞販売店も業績悪化に苦しんでいます。そのような中、同店は新規事業を矢継ぎ早に打ち出して、業績を確保してきました。

 そして、さらなる新規事業を軌道に乗せるべく、チラシの配布と顧客管理システムの導入をすることにし、その費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することにしました。

 弊社は同店の計画書作成を支援し、結果として同店は当補助金に採択されましたが、どのようにして計画書を書くべきか、同店を事例にそのポイントをお伝えするシリーズ、第2回の今回は<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。

1.持続化補助金に採択された新聞店の事例から学ぶ計画書の書き方②

持続化補助金に採択された新聞店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(1)当欄を2つに切り分ける

 当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」であり、「顧客ニーズ」と「市場の動向」の記載が求められています。ですが、これらをまとめて記載しようとすると内容が混在し、冗長性が高まり、読み手に伝えたい内容が伝わりにくくなってしまいがちです。

 そこで同店は(1)顧客ニーズ、(2)市場の動向、という見出しを設け、当欄を大きく2つに切り分けて、それぞれの内容を記載しました。

持続化補助金に採択された新聞店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(2)「市場の動向」をさらに切り分ける

 同店は(2)市場の動向の下に、①市場規模、②商圏内の人口動向、③競合動向、という小見出しを設けました。

 「①市場規模」は業界の全体的な視点に基づくものですが、「②商圏内の人口動向」「③競合動向」を盛り込むことで、自社を直接的に取り巻く環境も把握・説明できることになります。

 特に競合について述べることは、「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」に記載した内容が、競合と比較したものであることが訴求でき、説得力を高めることが可能になります。

持続化補助金に採択された新聞店の事例から学ぶ計画書の書き方【顧客ニーズと市場の動向】編(3)補助事業との関連を示す

 同店は「①市場規模」の見出しの下に、ここ10年間における市場規模の推移を示したグラフを盛り込みました。また「②商圏内の人口動向」の見出しの下に、商圏内人口の推移を示した表を盛り込みました。

 そして、商圏内人口の推移を示した表には、75歳以上の人口が占める割合も示し、補助事業のターゲットである高齢者の割合が商圏内で増加していることを示して、補助事業の妥当性を訴求しました。

 このように、単に外部環境を列挙するのではなく、示した外部環境を踏まえた事業展開であることを述べ、記載内容の妥当性を訴求したことも採択を引き寄せたポイントと考えられます。

 今回の記事では、持続化補助金の採択でチラシの作成やシステム導入を行った新聞店が、どのようにして<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を記載したのか、そのポイントとして(1)当欄を2つに切り分ける、(2)「市場の動向」をさらに切り分ける、(3)補助事業との関連を示す、を述べました。次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

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