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持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方(3)

 「当社に強みなどありません」
 その経営者が率いた企業は、外部環境が大きく変化したものの、対応が遅れ、売上高が半減してしまいました。それを受け、事業立て直しのために弊社がヒアリングをしていた最中に、冒頭の言葉が経営者から発せられました。

 ですが、探せばやはり強みはあるもので、それを見出し活用した結果、数か月で売上高が倍増しただけでなく、その後も伸び続け、同業他社が見学に来るようになりました。このように、強みはどんな事業者であってもあるはずというのが、弊社の認識です。

 そして、小規模事業者持続化補助金を申請する際には<経営計画>の「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」という欄に、自社の強みを記載し、それを活用した戦略を構築することが採択を引き寄せることになります。今回の記事では、当補助金に採択された不動産業が当欄に何をどのように記載したのか、そのポイントをご紹介していきます。

1.持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】

持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】①当欄を切り分ける

 当欄のタイトルは「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」です。よって「自社の強み」と「自社の提供する商品・サービスの強み」に切り分けて記載することで、内容が整理され、読みやすさや説得力が向上すると言えます。

 同社は「自社の強み」として経営者の能力に関する強み、「自社の提供する商品・サービスの強み」として提供しているコンサルティングサービスに関する強み、という形で当欄を大きく2つに切り分けて記載し、読みやすさや説得力の向上を図ったことが採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】②経営資源の切り口を活用する

 事業者は、経営者や従業員の能力といった人的資源、店舗や工場などの物的資源、運転資金や設備投資資金などの財務的資源、ブログやSNSなどの投稿や保有するノウハウなどの情報的資源といった、経営資源を使って事業を展開しています。そして、これらの経営資源の中で、競合より優れているものが自社の強みと言えます。

 同社は「自社の強み」として経営者の能力を挙げましたが、その内容として、経営者の人脈に基づく人的資源の調達能力や、販売する土地や建物といった物的資源の調達能力を示しました。

 反面、財務的資源や情報的資源に関しては、強みと言えるものが見当たらなかったため、この2つの経営資源に関する内容は当欄には盛り込みませんでした。

持続化補助金に採択された不動産業の事例に見る計画書の書き方【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】③整合性を意識する

 同社は<経営計画>「1.企業概要」に、同社が提供するコンサルティングサービスを列挙し、その売上高と売上構成比を示しました。また、今回見ている「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」欄に「自社の提供する商品・サービスの強み」として、同社が提供するコンサルティングサービスの強みを挙げました。

 ここで「1.企業概要」に示したコンサルティングサービスそれぞれを採り上げ、各サービスがどのような強みを持っているのかを述べたわけですが、これは「1.企業概要」と「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の整合性を意識した結果と言えます。

 このように各欄の整合性を意識したことは、計画全体のまとまりの良さから、その有効性を感じさせ、この点も採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

 今回は持続化補助金の採択を引き寄せる<経営計画>「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の記載ポイントとして、①当欄を切り分ける、②経営資源の切り口を活用する、③整合性を意識する、を挙げました。次回は「4.経営方針・目標と今後のプラン」を見ていきます。

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