持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方①
同社は首都圏のベッドタウンに立地する工務店です。かつて小規模事業者持続化補助金に採択され、ホームページ、チラシ、パンフレットを作成する費用の一部を当補助金で調達することができました。
今回は、顧客へ説明する際に使用するプレゼンソフトや、説明会を開催する会場費、それに伴う人件費の一部を当補助金で調達するべく、再度計画書作成にチャレンジすることとしました。
結果として同社は無事採択されたわけですが、今回から同社が作成した計画書を事例として用いて、採択される計画書のポイントについて見ていきます。
1.持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【企業概要】編
持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【企業概要】編に入る前に
前述の通り、同社はかつて当補助金に採択されていますが、一定期間内に採択されて補助事業を実施した事業者は「経営計画書兼補助事業計画書①」内にある<応募者の概要>の最下段にある以下の部分を記載する必要があります。
特に上図赤枠部分で、前回と今回の補助事業がどのように違っているのかを述べる必要があり、明確な差異を示すことができない場合、採択は困難になります。同社は「販路開拓先」「販路開拓方法」「成果」について、前回の結果と今回見込んでいるものを記載して、具体的に前回と今回ではどの点がどのように異なっているのかを述べました。
持続化補助金に採択された工務店の事例から学ぶ計画書の書き方【企業概要】編(1)経歴・沿革を記載する
<経営計画>「1.企業概要」欄に記載する内容は、自社の自己紹介をする意味合いが強いわけですが、同社は経営者の経歴、同社の沿革を記載しました。これは同社の事業規模上、経営者に依存する度合いが強いためです。
この経歴や沿革は文章だけで記載すると、読みにくくなるリスクが髙まることから、同社は時系列に表形式で示し、読みやすさを向上させていました。
持続化補助金に採択された飲食店の事例から学ぶ計画書の書き方【企業概要】編(2)ビジュアルに訴求する
同社は、経営者の顔写真や事務所の内外装の写真とともに、立地が分かるように地図を盛り込んでいました。繰り返しになりますが、文章だけでの記述は読みにくくなりがちで、読み手の理解が深まらないリスクがあります。よって、ビジュアルに訴求してリアリティを高めることは、理解を助ける効果が期待できます。
不採択になってしまう計画書は、内容の理解に苦労する場合が多い印象がありますが、その理由のひとつにリアリティが低いことが挙げられます。よって、同社のように写真を盛り込むことは有効と言えるでしょう。
なお、以下に記載のあるように計画書は8枚に収める必要がありますが、写真や図はスペースをとりますので、指定枚数をオーバーしたり、小さくしすぎて何を示しているのかが分からなくなったりすることは避けましょう。
持続化補助金に採択された飲食店の事例から学ぶ計画書の書き方【企業概要】編(3)状況を数値で示す
同社は、過去3年間の売上高と営業利益の推移をグラフにして盛り込んでいました。また、売上・利益の大きい工事種別を5種類記載し、各工事がどの程度の売上・利益を叩き出したのかを表形式で記載しました。
このように数値で現状を説明することは、内容の客観性を感じさせ、正確な現状分析が期待できます。なお、いい加減な憶測に基づく数値かそうでない数値なのか、読み手は嗅ぎつけるものです。なぜなら読み手は数多くの計画書を読み込んできており、同社の書きっぷりと他社のそれを比較することが可能であるからです。
今回は、小規模事業者持続化補助金に採択された経験がある場合の留意点の他に、<経営計画>「1.企業概要」記載のポイントとして(1)経歴・沿革を記載する、(2)ビジュアルに訴求する、(3)現状を数値で示す、を挙げました。次回は<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
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