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割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント①

 「何を書いたらいいか見当がつかない」小規模事業者持続化補助金を初めて申請する事業者の多くはこのように感じるのではないでしょうか。実際に何を書くべきか分からなかったのか、計画書フォーマットの各欄に1行しか記載されていない計画書を何度か見たことがあります。

 また、書かなくても良いことを盛り込んで採択を遠ざけてしまった計画書も散見されます。

 そのような状況をなるべく無くすために、下記の小規模事業者持続化補助金ホームページでは、珈琲店、カラオケ店、旅行業、割烹料理店、宿泊業、板金加工を取り上げ、計画書の記載例を公開しています。

 【商工会議所エリア】

 【商工会エリア】

 今回の記事では、割烹料理店の記載例を取り上げ、2022年6月23日現在の情報に基づき、<経営計画>「1.企業概要」の書き方において、採択を引き寄せるポイントを見ていきます。

 今回見ていく記載例は以下となっており、弊社が加筆した吹き出し部分などがそのポイントとなるわけですが、以降でそれぞれを解説していきます。

1. 割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント

割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(1)写真でリアリティを訴求する

 持続化補助金申請の際に提出する計画書は、基本的に申請者と縁もゆかりも、そして興味もない方が審査員として目を通します。よって、計画書にリアリティが薄いと流し読みになりがちで、計画書を通して伝えたいことが伝わりにくくなるリスクが発生してしまいます。

 当記載例では、懐石料理と店舗の写真(黒枠部分)を盛り込んでいますが、このように写真を掲載することはリアリティが訴求でき、読み手の興味を引き寄せる効果が期待できます。なお、盛り込む写真は当記載例にあるような、提供する商品、店舗や事務所の他に、経営者やスタッフを撮影したものであっても同様の効果があると考えられます。

 また、写真はビジュアルに訴求できますので、インパクトを与えやすいというメリットもあります。文章だけの計画書を読まされる読み手としては、内容に強い興味を持つことが難しいはずですが、それを打破してくれる可能性を写真は持っています。

 反面、写真は場所をとりますので、計画書を8枚以内に収めなければならないというルール(下図赤字部分参照)の下では、盛り込みすぎて8枚を超えてしまったり、8枚に収めるために写真を小さくしすぎて写真の内容が分からなくなったりしないように注意しましょう。

割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(2)業績の推移を示す

 記載例では、直近3期分の売上金額と売上総利益が示されていますが(赤枠部分)、業績の推移を示すことは、過去から現在までの状況を訴求することが可能になります。それは、上り調子であるのか、落ち目であるのかといった点だけでなく、事業規模も訴求することができます。

 なによりも、そのようなことを感覚ではなく、数値という事実で述べることで、客観性が担保できます。よく見かける計画書のトーンとして「大変厳しい状況だから補助金で何とかしたい」というものがありますが、この「大変厳しい状況」であることを、数値で示すことによって説得力が向上することに留意する必要があるでしょう。

割烹料理店の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart1(3)経営課題を示す

 記載例では「経営課題」が示されています(青枠部分)。「問題」とは目標と現状のギャップを引き起こしている点、つまり理想の状態に至るための障害と言えますが、これに対して「課題」とは、その問題を解決するために起こすべきアクションと言えます。

 よって「課題を述べる」ということは「理想の状態を実現するための方策を述べる」ことと言い換えることができ、そこで述べた数ある課題のひとつを、補助金の活用で解決していくというストーリーが計画書の説得力を高めるでしょう。

 今回の記事では、持続化補助金の採択を引き寄せるポイントとして(1)写真でリアリティを訴求する、(2)業績の推移を示す、(3)経営課題を示す、を挙げました。次回の記事では今回取り上げた割烹料理店の記載例を用いて「2.顧客ニーズと市場の動向」における採択のポイントを見ていきます。

【弊社ホームページ】

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