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持続化補助金に採択された計画書を公開!リユースショップの事例③

 銀座パリス鶴瀬店は、不要になった貴金属やブランド品などを買い取り、他者へ販売するというビジネスモデルを展開するフランチャイズチェーン、銀座パリスの加盟店です。

 同店は小規模事業者持続化補助金を活用して、オリジナルホームページの作成、看板の設置、チラシの作成とポスティングを実施する計画を立案し、採択という結果を得ることができました。

 そして、同店が立案した計画書を公開し、採択を引き寄せるポイントを解説することについて同店店長からご快諾を得ることができたので、前回・前々回の記事で<経営計画>「1.企業概要」の記載ポイントを見てきましたが、今回の記事では「2.顧客ニーズと市場の動向」の記載ポイントについて見ていきます。

 なお、リサイクルとは、廃棄段ボールから新たな段ボールを作るなど資源の「再生利用」を意味し、リユースとは中古のプラチナリングを他者が形を変えずに使うなど「再利用」することを意味しますので、当記事では同店を「リユースショップ」と称することとします。

1. 持続化補助金に採択されたリユースショップの計画書のポイント【顧客ニーズと市場の動向編】

持続化補助金に採択されたリユースショップの計画書のポイント【顧客ニーズと市場の動向編】(1)2つに切り分ける

 当欄はそのタイトルが示すとおり「顧客ニーズと市場の動向」の記載が求められていますが、同店は【顧客ニーズ】【市場の動向】と見出しを設け、内容を2つに切り分けました。これらを切り分けずにまとめて記載しようとすると、内容が混在し、読み手を混乱させ、伝えたいことが伝わりにくくなるリスクが高まってしまいます。

 【顧客ニーズ】【市場の動向】という見出しを設けることで、【顧客ニーズ】の見出しの下に「市場の動向」は書きにくくなりますし、【市場の動向】の見出しの下に「顧客ニーズ」は書きにくくなります。そもそも【顧客ニーズ】と【市場の動向】の違いについて考えるきっかけともなり、内容の精度が高まることが期待できます。

 当欄に限りませんが、見出しを設けて内容を切り分けたことは、同店が採択を引き寄せたポイントのひとつと考えられます。

持続化補助金に採択されたリユースショップの計画書のポイント【顧客ニーズと市場の動向編】(2)ビジュアルに訴求する

 同店は、下図に示した通り「インターネット利用者数および人口普及率」の動向を示したグラフを盛り込みました。

実際に採択された計画書の一部。

 同店は、買い取った商品をネットオークションサイトに出品していますので、ネットを利用する方がどの程度存在しているのかを把握することは、市場規模の先行きを予想する際に役立てることができます。

 つまり、ネットを利用している方の数が非常に大きく伸びているのであれば、新規参入業者が増え、競争激化が予想されますので、ネットを活用した事業展開において、既存の差別的優位性をより強化したり、新規の差別的優位性を構築したりする必要があります。

 逆に、ネットを利用する方の数が減少しているのであれば、市場は縮小していくでしょうから、新規事業を立ち上げて事業リスクを低減する必要があるでしょう。

 このような市場の動向を同店のようにグラフを用いてビジュアルに訴求することは、イメージが湧きやすく、理解も進みやすくなることから、採択を引き寄せたポイントになったと考えられます。

持続化補助金に採択されたリユースショップの計画書のポイント【顧客ニーズと市場の動向編】(3)市場規模を述べる

 同店は、前述のネット人口に関する内容の他に、リユース商品の市場規模についても述べました。市場規模とは、ある事業分野における取引額や販売数量といった市場の大きさであり、一般的には、業界全体の年間売上高とされます。

 自社が手掛ける事業分野の市場規模が大きく伸長しているにも関わらず、自社の売上が低下しているのであれば、自社の事業展開方法を早期に見直す必要があります。反面、市場規模が低下傾向であれば、新規事業を立ち上げたり、既存事業のテコ入れをしたりすることが必要と判断できます。

 つまり、市場規模がどのように推移しているのかを把握することは、適切な戦略構築に欠かせないことと言え、この対応も同店が採択を引き寄せたポイントと考えられます。

 今回は、持続化補助金に採択されたリユースショップを事例として採り上げ、<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を記載する際のポイントとして、(1)2つに切り分ける、(2)ビジュアルに訴求する、(3)市場規模を述べる、を挙げました。次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を見ていきます。

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