持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方
同店は創業180年に及ぶ雑貨店です。もともとは婦人用品を販売していましたが、買い物に来られた女性客の利便性を高めるべく、飲食料品、文具、生活用品などを取り揃えて現在の雑貨店という形態になりました。
同店の立地する自治体は人口が増加しており、全国展開するチェーン店や大型ショッピングセンターがこれに着目し新規出店が相次いだこと、ネット通販の普及が拡大したことなどから、同店の業績は厳しい状況が続いていました。
そこで同店は、業績を改善するべく、販促策を強化することとしました。そして、各種販促物を作成する費用の一部を小規模事業者持続化補助金で調達することにしましたが、同店店長が計画書を作成し、当補助金を申請したところ無事採択されました。
この同店が作成した計画書を参考に、今回の記事から何回かに分けて、採択の可能性を高める計画書の書き方を見ていきます。初回の今回は<経営計画>「1.企業概要」の書き方のポイントを述べていきます。
1. 持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【企業概要編】
持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【企業概要編】(1)基礎情報を述べる
同店は当欄にまず「基礎情報」を示しました。具体的には、会社名、代表者名、住所、創業年、事業内容、経営理念、取扱商品、定休日、営業時間、従業員数、店舗面積、立地といった内容です。
このような内容を表にまとめて見やすく記載したことによって、読み手は同社のイメージが湧きやすくなるため、それを基に計画書を読み込むことができます。これが計画書の理解を深めることに通じれば、採択の可能性を高めることになるでしょう。
持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【企業概要編】(2)ビジュアルに訴求する
計画書を文章だけで構成すると、理解が進みにくく、読み手の集中力が低下し、結果として伝えたいことが伝わりにくくなるリスクが高まってしまいます。
そこで同店は、前述の「基礎情報」に店舗と店長の写真、立地の説明には地図も盛り込みました。このようにビジュアルに訴求することは、リアリティが高まりますので、やはり読み手が同店をイメージしやすくなり、計画書の理解が進むと言えるでしょう。
持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【企業概要編】(3)沿革を記載する
同店は、創業年の他に、業態転換をした年、現在の店舗コンセプトを明確にした年、行政から事業計画の承認を受けた年、自社ホームページを立ち上げた年など、創業から現在まで、いつどのようなトピックスがあったのかを時系列に並べました。
このように同店の生い立ちを示すことは、同店がどのような店なのかが把握しやすく、やはりリアリティが湧くものです。そのことは、計画書の理解が進みやすく、採択の可能性が高まると言えるでしょう。
持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【企業概要編】(4)現状を数字で示す
同店は、過去3年間の売上と利益を示した一覧表を盛り込みました。なお、同店の売上高は、①店舗での販売、②ネット通販、③介護施設への出張販売、と3パターンがあることから、この一覧表においても、①~③の売上が分かるように記載しました。
さらには、①~③の各チャネルにおいて、直近期の売上と利益の大きい商品を列挙し、その金額と構成比を一覧表にして盛り込みました。このように、数字で現状を示すことで、内容の客観性が担保され、読み手は事業規模や具体的な売れ筋商品を把握しやすくなります。このように数値で現状を説明したこともリアリティの向上を通じて、採択の可能性を高めたと言えるでしょう。
今回の記事では、持続化補助金に採択された雑貨店の計画書を参考に<経営計画>「1.企業概要」の書き方のポイントとして、(1)基礎情報を述べる、(2)ビジュアルに訴求する、(3)沿革を記載する、(4)現状を数字で示す、を挙げました。次回は「2.顧客ニーズと市場の動向」を見ていきます。
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