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英会話カルチャー教室をテーマとした経営革新計画で学習塾の新事業展開を実現

1.同社の現状


 同社代表は、幼い頃から英語に親しみ、その魅力に深く惹かれていました。学生時代には海外留学を経験し、英語力を磨き上げただけでなく、現地の文化や価値観に触れることで、国際的な視野を養いました。

 帰国後、代表は自身の英会話スキルを活かすことのできる企業に就職しました。しかし、そこで培った経験よりも、英語を通して人々と繋がる喜びや、知識を共有する楽しさを強く実感するようになります。

 そして、地域の子どもたちに英語教育の機会を提供したいという強い想いから、副業として自宅で英会話教室を開講しました。代表の丁寧な指導と親しみやすい人柄は、たちまち多くの児童たちを惹きつけ、教室は瞬く間に人気を集めました。

「会社員時代は、副業として自宅で英会話教室をやってたのさ」

 自宅での英会話教室の好評を受け、代表は20年前に学習塾を立ち上げました。当初は英会話に特化していましたが、徐々に扱う科目を増やしていきました。

 その結果、地域の子どもたちのニーズに柔軟に対応できる学習塾へと成長し、高校受験までサポートできる体制を整えました。現在では、英会話だけでなく、数学、国語、理科、社会など、幅広い科目で質の高い指導を提供しています。

2.同社の経営課題

 創業当初は、順調に事業が進んでいたものの、もともと個人の学習塾が多数乱立する中、チェーン展開をする大手学習塾の進出も相次ぎ、競争が激化するようになりました。さらに、地域では少子化が進んでおり、同塾に通う小中学生をいかに確保するかという課題が重くのしかかるようになりました。

 また、小中学生を対象にした講義は、学校の授業がない平日夜か週末に開講されますので、平日日中に教室が稼働していない点も経営課題でした。

「一人で悩むよりも相談することが大事なんだいな」

 そのような課題を解決するべく、同社は地元の商工会へ相談しましたが、職員から経営革新計画を策定することをお勧めされました。経営革新計画の詳しい内容については、以下のリンクをご参照ください。

 経営革新計画を策定することにした同社は、商工会から派遣された専門家と面談を繰り返す中で、英会話のカルチャー教室を開講することとしました。

3.経営革新計画の内容

 当カルチャー教室は、平日日中の時間帯に開講し、地域の高齢者や家庭の主婦をターゲットとしたものです。ヨガ、腰痛体操、プリザーブドフラワー作り、ダンス、インド料理などのアクティビティを英語でレクチャーします。これらを教える講師は、代表の人脈を辿って依頼することが出来ます。

「ヨガのレッスンを英語で受講するのさね」

 また、受講者は英語力がなくても、講師の動作を真似るだけで各コースをマスターすることが可能であり、楽しみながら英会話に触れ、自然と英語力を向上させることができます。これにより、平日日中における教室の稼働率が向上するだけでなく、講座の評判が良ければ、受講者の子どもや孫が、同社の学習塾に通うきっかけにもなり、生徒数の増加も期待できます。

 このテーマで策定された同社の経営革新計画は、都道府県の審査を通過し、知事の承認を得ることが出来ました。

4.補助金の活用

 当経営革新事業のマーケティングは、チラシとランディングページを活用するというものです。同社は、これらを作成するための費用の一部を補助金で調達するために、補助金申請用の計画書も作成しました。この際に、経営革新計画の内容を活用したことで、補助金に採択されることとなりました。

「補助金に採択!」

 同社が活用した経営革新計画は、専門家の支援を受けながら作成したものであり、都道府県の審査を通過した計画ですから、一定の完成度があると言えます。それを補助金申請用の計画書に活用したため、その完成度も高く、補助金の採択を引き寄せたと言えます。

5.まとめ

 以上のように、同社は経営革新計画を策定し、新たな英会話カルチャー教室を開講しました。これにより、平日日中の教室の稼働率向上を図り、地域の高齢者や家庭の主婦をターゲットにしたユニークなアプローチで新たな市場を開拓しています。

 また、この取り組みを支えるために、商工会の専門家の支援を受け、補助金申請の成功にも繋げました。今後も、地域のニーズに応じた柔軟な対応と、持続可能なビジネスモデルの確立を目指し、さらなる発展を遂げることが期待されます。


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