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ガソリンスタンドの組織的な販売と属人的な販売の違いとは?事例で理解する売上拡大のコツ

 組織的な販売を行うことは、業績の維持・拡大のための有効な方策です。では、そもそも組織的な販売とは何でしょうか? また、組織的な販売を行うためには、どのような方法があるのでしょうか?


 この記事では、組織的な販売と属人的な販売の違いをわかりやすく解説します。また、ガソリンスタンドの事例を挙げて、その違いを具体的に理解できるようにします。

 この記事は、以下の方々を対象にしています。

  • ガソリンスタンドを運営する経営者や管理職

  • ガソリンスタンドの経営支援をする、商工会・商工会議所の経営指導員、経営コンサルタント

  • 人材不足の中、店舗の業績拡大を模索する方

 また、この記事を読むことで、以下の効果が期待できます。

  • 組織的な販売のメリットや必要性を理解できる。

  • 組織的な販売を実現するためのポイントや方法を学べる。

  • ガソリンスタンドの事例を参考にして、自店に応用できる。

 では、本題に入っていきます。

■組織的な販売と属人的な販売の違いとは?

 販売とは、顧客に商品やサービスを提供することです。しかし、その方法や効果は、組織的な販売と属人的な販売とでは大きく異なります。特に、私もそうでしたが、「販売は属人的なもの」という前提を持ったまま、職場のリーダーになると、マネジメントで苦労する可能性が高まります。

 ではまず、組織的な販売と属人的な販売という言葉の意味を確認しましょう。

 組織的な販売とは、店舗全体の販売力向上を目指す販売のことで、中長期的な視点で取り組みます。これに対して、属人的な販売とは、個人の販売技術やスキルに依存する販売のことで、短期的な視点で取り組みます。

 この、組織的な販売と属人的な販売の違いを理解することは、業績に大きな影響を与えます。私はガソリンスタンドの運営会社に21年間勤務し、現場に身を置いていました。よって、1,000人を超す様々なアルバイトスタッフと接してきましたが、高い販売技術を持った方と出会うことが幾度かありました。

 そのようなスタッフが接客すると、なぜかタイヤやエンジンオイルや洗車といった油外商品が、販売できてしまいます。

 このようなスタッフを部下に持った場合、組織的な販売を重視する店長と、属人的な販売を重視する店長では、対応が違います。まずは、属人的な販売について見ていきましょう。

■属人的な販売を重視する店長のケース

 属人的な販売を重視する店長は、高い販売技術を持ったスタッフの時給を大幅に上げるとともに、長時間の勤務をお願いします。可能であれば休日出勤も依頼します。その方が、シフトに入ってくれればくれるほど売れるからです。

 しかし、このような対応は、短期的な売上向上にはつながるかもしれませんが、中長期的な店舗の成長は困難です。なぜなら、そのような店長は、以下の問題点を見落としているからです。

  • 高い販売技術を持ったスタッフに依存しすぎている。そのスタッフが辞めたり、休んだりした場合、店舗の売上は大きく落ち込む可能性がある。

  • 高い販売技術を持ったスタッフの負担が大きすぎる。長時間労働や休日出勤は、本人のモチベーションや健康に悪影響を及ぼす可能性がある。

  • 高い販売技術を持っていないスタッフのモチベーションが低下する。高い販売技術を持ったスタッフだけが厚遇され、そうでないスタッフはないがしろにされてしまう。

 このように、属人的な販売を重視する店長は、目先の売上にとらわれて、店舗全体の販売力や顧客満足度を高めるための方向性や考え方を示すことができません。その結果、店舗の実績拡大は一時的なものにとどまってしまう可能性があります。

 これに対して、組織的な販売を行う店長は、どのような対応をするのか見ていきましょう。

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