見出し画像

持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方④

 小規模事業者持続化補助金は、販路開拓等に要する費用を対象としており、通常枠は補助率2/3、補助上限額は50万円であり、複数の枠がある特別枠はその枠によって補助率2/3~3/4、補助上限額100~200万円となっています。なお、通常枠であっても特別枠であっても、<経営計画>と<補助事業計画>は作成する必要はありますが、そのフォーマットは同一のものとなっています。

 今回ご紹介する雑貨店は、当補助金の通常枠を利用して、ダイレクトメール・チラシ・のぼりなどの販促費用を調達しようとしました。そこで計画書を作成し、申請したところ、無事採択されましたが、その計画書の内容に基づいて、採択の可能性を高める計画書の書き方について見ていきます。

 前回までの記事では<経営計画>「1.企業概要」「2.顧客ニーズと市場の動向」を見てきましたが、今回はそれに続く「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方を見ていきます。

1. 持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】

持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(1)見出しを設ける

 文章内に見出しを設けることで、読み手としては、どこに何が書いてあるのかを把握することが容易になり、読みやすさの向上が期待できます。そのことは、内容の理解が深まりやすくなるため、採択の可能性を高めると言えるでしょう。

 ただし、見出しなら何でもいいわけではなく、適切なものを設ける必要があります。「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」という欄に「自社の弱み」「競合動向」などといった見出しを設けても、当欄のテーマから外れていますので、読み手を混乱させるリスクを高めることになってしまいます。

 同店は、当欄のタイトルをそのまま利用し【自社の強み】【自社の提供する商品・サービスの強み】という適切性の高い見出しを設けたことも採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(2)「自社の強み」を4つの観点から洗い出す

 「自社の強み」とは、競合よりも優れている経営資源と言えますが、経営資源は人・物・金・情報から構成されることから、同店はこの4つの視点から「自社の強み」を洗い出し、列挙しました。具体的には以下のような内容となりました。

  • 人的資源の強み:接客力が高く、深い専門知識を持つスタッフが存在することなど

  •  物的資源の強み:店舗・倉庫・駐車場を自社で所有しており賃料負担がないことなど

  •  財務的資源の強み:無謝金経営であり金利負担がないことなど

  •  情報的資源の強み:業歴が長く仕入先や固定客との関係性が深いことなど

 このように、観点を明確にして強みを洗い出したことは、思考が整理されやすいですし、グルーピングをして強みを記載できることを通じて、読みやすさの向上が期待できますので、採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

 なお、自社が提供する商品は物的資源ですので、その強みは【自社の強み】における物的資源の強みになります。ですが、前述の通り【自社や自社の提供する商品・サービスの強み】という見出しも設けましたので、そちらに「自社の提供する商品の強み」として記載しました。

持続化補助金に採択された雑貨店の事例から見る計画書の書き方のポイント【自社や自社の提供する商品・サービスの強み編】(3)「自社の提供する商品・サービスの強み」を切り分ける

 同店は「自社の提供する商品・サービスの強み」を「自社の提供する商品の強み」「自社の提供するサービスの強み」と切り分けて記載をしました。具体的には以下のような内容になります。

  • 自社の提供する商品の強み:ターゲット顧客がワンストップでショッピングできる幅広い品揃えなど

  • 自社の提供するサービスの強み:購買商品の配達サービスや介護施設への出張販売サービスなど

 このように切り分けて記載することは、「自社の強み」を人・物・金・情報の観点で切り分けたことと同様に、記載時に思考が整理されますし、読みやすさの向上も期待できます。このような形で記載したことも採択を引き寄せたポイントと言えるでしょう。

 今回の記事では、採択を引き寄せる「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」を書く際のポイントとして、(1)見出しを設ける、(2)「自社の強み」を4つの観点から洗い出す、(3)「自社の提供する商品・サービスの強み」を切り分ける、を挙げました。次回は「4.経営方針・目標と今後のプラン」についてポイントを述べていきます。

【当記事の解説動画】

【弊社ホームページ】

2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。

 1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓

3.LINE友だち登録募集中

LINEで友だちとして繋がってくださった方に経営のお役立ち情報を週1回お届けしています。リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開記事】を読んでみませんか?バックナンバーはこちらから↓↓↓

【LINE友だち登録はこちらから↓↓↓】

4.電子書籍のご案内


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?